中国株バブルが崩壊した。株安が共産党の支配体制を揺さぶりかねないと、当局は株式相場の下支えに必死だが、市場の流れには抗しきれない。今や中国経済の失速がグローバルに及ぼす衝撃波に身構える段階に来ている。 膨れ上がった債務の主体は 国有企業や政府系金融機関だ (出所)マッキンゼー・グローバル・インスティチュート 「Debt and (not much) deleveraging 」(2015年2月) 拡大画像表示 「これは上海市場の天安門事件なのだろうか」。市場関係者がヒソヒソ声でささやき合っている。証券監督管理委員会(証監会)など当局が連日、「悪意ある空売り」を取り締まっているからだ。対象となった米ヘッジファンドのシタデルは、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ前議長が顧問を務める、米国の有力ヘッジファンドだ。 「悪意」があるかどうかを認定するのは、中国当局にほかならない。当初は効果を挙げ