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ブックマーク / satoshi.blogs.com (211)

  • 単なる「低コストの外注先」ではなくなりつつあるインドのIT産業

    今週はMBAの授業の一環でインドのいくつかの企業を訪ねてまわっているのだが、今日行ったのはInfoSys。 InfoSysは、Fortuneマガジンが"Top Companies for Leaders 2007' list"の10位に選んだ、インドの「IT産業」の花形。

  • Big Canvas Inc., Marketing Strategy

    2007年の秋からワシントン大学で受け始めたMBAも、すでに二年目の最後から二つ目の学期が終わろうとしている。一年目はCorporate Financeだとか、Micro Economicsなどのビジネスをする上での基盤になる授業が主だったが、二年目はマーケティングなどの「ケーススタディ型」の授業が増えてきてなかなか楽しい。 特にいくつかの授業は、「自分が関わっているビジネスを題材にしたプロジェクト」が課題として出されるので、自分が仕事の上で日々直面していること腰を落ち着けて考える良い機会を与えてくれる。 あえて厳密なビジネスプランやマーケティング戦略を立てずにスタートしたBig Canvasだが、アップルの提供するApp Storeでアプリを流通させはじめて7ヶ月半、試行錯誤しながらたどり着いたのが、PhotoShareを中心としたビジュアルなソシアルネットワーク・サービスと、Photo

    Big Canvas Inc., Marketing Strategy
  • 怒濤の二月、6つの新製品と3つのアップデート

    マイクロソフトを辞めてからもう9年も過ぎるが、辞めた一番の理由は「会社が大きくなりすぎて思いっきりコードが書けなくなった」こと。私がいた時代ですでに1000人のエンジニアを抱えたWindowsチームの生産効率は、「エンジニア一人あたり一日1.5行」という悲惨なもの。 プロジェクトが肥大化して人が増えて来ると、それに反比例して生産効率が下がって来るのはどうしても避けられないが、この規模になると常にすし詰め状態の満員電車の中でマラソンをしているしているような気分で、前に進んでいるのかどうかすら分からなくなってくる。 特にWindowsクラスの大きなプロジェクトになると、その複雑さのために開発期間が3年とか5年とかの長期なものになってしまい、途中で何がなんだかわからなくなってしまうケースもしばしばだ(Windows Vistaが良い例)。 逆に今は、増井君がサーバー側・私がiPhone側、という

    怒濤の二月、6つの新製品と3つのアップデート
    takuya-itoh
    takuya-itoh 2009/02/26
    "「会社が大きくなりすぎて思いっきりコードが書けなくなった」"
  • 常に地に足をつけて仕事をするということ

    こちら(北米)で仕事をする場合、一番の褒め言葉は「あいつはAccountableだ」という言葉。辞書には、Accountableには「責任のある」などの訳語が乗っているが、仕事の場面で使う場合は「安心して仕事をまかせておける」という意味。 プログラミングにしろ他の仕事にしろ、何をしていてもさまざまな「予想外の問題」が生じるもの。そういう問題への対処も含めた上で、「あの人に仕事をまかせておけば安心」と思ってもらうには、さまざまなところに予防線を張り、常に「地に足をつけた」状態で、着実に仕事を進めて行くことが何よりも大切。

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2009/02/24
    "こちら(北米)で仕事をする場合、一番の褒め言葉は「あいつはAccountableだ」という言葉。""仕事の場面で使う場合は「安心して仕事をまかせておける」という意味。"
  • 新年のごあいさつ

    1月の19日(日時間だと20日)になって新年のあいさつとは間が抜けた話だが、実際のところ、これが2009年の初エントリーになるのだから仕方がない。 ブログの更新が滞っていることはつくづく反省しているのだが、去年の4月からスタートした私のとっての二つ目のベンチャー企業 Big Canvas Inc. を一日でも早くビジネスとして軌道にのせるためにやるべきことは限りなくあり、ついついそちらを優先してしまう、という状態が続いている。

  • SmallCanvas: A social-network drawing application for iPhone

  • 「デッサン力」がない人が「絵を描く楽しみ」を味わえる時代

    上の三つの絵は、私がiPhone/iPod touch向けのお絵描きソフトSmallCanvasで描いた絵だが、パッと見てどう感じるだろう。「結構絵が上手な絵じゃないか」と思った人も多いかもしれない。 実は上の三つの絵は、SmallCanvasの発売に合わせて、私自身がサンプルとして書いたもの。絵心のない私が苦肉の策で作り出したのが、SmallCanvasのundo/redo機能を駆使して写真のトレーシングをするという裏技(アプリの作者が「裏技」を発明してどうするんだ、とうツッコミはなしで^^;)。下に置いた写真をトレースするために、基的なデッサンがしっかりとし、これだけで「そこそこ見られる絵」になってしまうから不思議だ。 これで再認識したのは、「絵の上手さ」は、「ちゃんとした構図でデッサンが描けるか」という「テクニック」の部分と、「描き手オリジナルの表現ができるか」という「センス」の部

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/10/13
    "せっかく技術がここまで進歩したのだから、「テクニック」の部分はソフトウェアを使って思いっきり補助"
  • スケーラビリティとユーザービリティの話

    先日のPhotoShareのスケーラビリティのエントリーに関しては、さまざまなご意見をいただき、とても良い勉強になっている。ただし、少し分かりにくかった部分があると思うのでそこに関して補足しておく。 サーバーのスケーラビリティに関してはすでに色々なところに書かれているが、今回の私が注目しているのは、どうやってサーバーのキャパシティを増やすか、という話ではなく、サーバーのキャパシティを超えたトラフィックが来てしまった際にどんな挙動をするように設計しておくのが良いか、という話である。 限られた資源を使って数万人・数十万人の人たちにサービスを提供するかぎり、予想外の急激なトラフィック増加でサーバーに過負荷がかかったりすることはどうしてもあるわけで、そこで問題となるのは、その手の過負荷をどうさばくか。 たとえば写真に付いたコメントを表示させる場合、「最新の情報をすぐに」表示するのが良いのが当たり前

  • Life is beautiful: Google Chromeに関してひとこと

    今回Googleが発表したウェブ・ブラウザー、Google Chromeは、ひと言で言えば、「安定度・安全度を高めるために、それぞれのタブを別プロセスで走らせるタブ・ブラウザー」である。 95年にIE3.0を設計した時には、タブのコンセプトも存在せず、セキュリティの問題もそれほど強く意識していなかったので、ウィンドウごとに1スレッドを割り当てたマルチ・スレッドを選択した訳だが、ここまでウェブ・アプリケーションが重要になってくると、マルチ・プロセスに移行するのは当然。特定のページ上でのJavaScriptの挙動がおかしくなったからと言って、ブラウザーすべてが落ちてしまう今までの設計が異常。 一つのウィンドウ下で管理させるそれぞれのタブにプロセスを割り当てる、一般的に一つのウィンドウに一つのプロセスやスレッドを割り当てる通常のGUIアプリケーションとは異なるが、ユーザー・モデルとリソース管理は

  • 使い勝手の悪さはユーザーにとってのコストだという話

    今読んでいる「Marketing Management」にこんな文章がある。 Customers buy benefits, not products. The benefits a customer receives from a firm's offering, less the costs he or she must bear to receive those benefits, determined the offer's value to the customer. 消費者が買うのは「商品」ではなく、「その商品を通して得られるもの」から「それを得るために払わなければならないさまざななコスト」を差し引いた「利益」である、という話。 ここで強く認識しておくべきなのは、その「コスト」とは単なる商品の購入のために支払うお金だけではなく、その商品を得るためにする労力(例:買い物に行く時間

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/08/19
    "ソフトウェアやウェブサービスにおいて、「使い勝手・使いやすさ・おもてなし」がものすごく大切なのは、「使いにくさ・不便さ」がまさにこの「消費者にとってのコスト」に直結しているから。"
  • Life is a big canvas

    「Big Canvas」という会社の名前は、「インターネットは大きなキャンバス。世界中の人たちが参加する21世紀のルネッサンスを起こす」という思いで付けたのだが、その後に見つけて自分でもちょっと感動したのが、コメディアンのDanny Keye(クレイジーキャッツの「谷啓」はこの人の名前をもじったそうだ)が言った下の台詞。 Life is a big canvas, throw all paint on it you can. 当にいい言葉だと思う。敷かれたレールから外れるのには勇気がいるけれど、将来のことは誰にも分からないんだから、それなら自分のやりたいことを貫くために、最大限の努力をして当然じゃないか、という話。

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/08/17
    "Life is a big canvas, throw all paint on it you can."
  • MySpace/Facebookがなぜ日本で成功しないか

    TechCrunchの「SNSの世界進出ーなぜMySpaceとFacebookは日でだめなのか」は、私が最近強く感じていることと通じることもあり、いろいろと考えされられた(英文でのレスポンスはここ)。 私と増井君が作ったBig Canvasは、米国法人であり、その最初の商品PhotoShareはAppleのApp Storeを通じて世界同時リリースをした(UI英語と日語のみサポート、ただし投稿はどんな言語でも可能)。その意味では、特定の国のユーザーに特化したつもりは全くない。ただ、既に600万人いるiPhone 2Gユーザーを考えれば、SNSとして成り立つに最低限必要な数千人のユーザーを確保するには米国でがんばらねばならないとは強く認識していた。 米国での一番のライバルは当然MySpaceとFacebookであるが、「常時接続ライフスタイル」に最適化されたサービス作りで「写真版Twi

  • iPhoneとハイブリッド型ウェブ・アプリケーションの話

    デザイナーからもアイコンが届き、なんとかRC1(リリース・キャンディデート#1、つまり出荷版候補のNo.1)を達成。木曜日に追加したユーザーインターフェイスの改良が突然悪さをし始め、冷や汗ものだったが、なんとか原因を解明して解決。やはりあまり出荷寸前に機能追加をするもではないと少し反省。後は最終テストを経て出荷するばかりだ。 二年以上前に自分で書いた「ユーザー参加型コンテンツビジネスのまとめ」を久しぶりに読み直しりしながらリリースに備える。あとはユーザーにちゃんと価値を認めてもらうことを祈るばかりだが、これだけはリリースしてみないと分からない。私なりに出来る限りシンプルに分かりやすく作ったつもりだが、だからといってすべてのユーザーが理解してくれるとは限らない。来ならβ版をリリースしてユーザーからのフィードバックを受けながら作るべきなのだが、そうも行かなかったので、ある意味でこれがβ版。今

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/07/06
    "今の時代、「β版=未完成なもの」ではなく「β版=ユーザーの声を聞きながら常に改良するつもりのもの」と解釈するのが良いのか、と。"
  • iPhoneが作り出す「小さな現実歪曲空間」

    iPhone登場以来すっかりAppleファン(=マカー:ただし、この呼び方を蔑視と見る人もいるので要注意→コメント欄参照)になり、しまいにはメインの開発マシンまでMacにしてしまった私だが、この「アップル教」とまで呼ばれるApple好きの人たちの言動と、それ以外の人たちがAppleファンに対して持つ違和感をどう説明したら良いものかと考えていたら、良い答えを見つけた。 Apple社は,Don Norman氏の教えの信奉者であるようにも見える。有名な認知心理学者で,Steve Jobs氏が復帰する前のApple社に勤務していたNorman氏は,「感情に訴えるデザイン(emotional design)」を主張している。デザイナーは,消費者と製品の間に感情的な絆を作り上げるべきとの発想である。これに成功すれば,消費者は製品の様々な欠点を見逃してくれるようになる(関連記事)。Steve Jobs

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/06/25
    "つまりAppleが製品作りで心がけていることは、多少の欠点は「目をつぶる」どころか「そこが逆にかわいい」と思えてしまうぐらい強い所有者と製品の間の感情的な絆を作り上げてしまうこと。"
  • ソフトバンクに拍手:iPhone向けサービスの通話料+通信料は7,280円

    ついさっき、先日のエントリーにコメントをいただいて知ったのだが(参照)、ソフトバンクからiPhone 3G向けのサービスの詳細が発表された。 結果から言えば、 体価格:実質23,040円 (私の予想を24,000円を下回る価格) 通話料+通信料:7,280円 (私がお願いした8,000円を下回る価格) ととても妥当な価格。孫さんえらい。 日では「実売価格2万4千円。ソフトバンクに対する月々の支払いが、音声+データ+端末月賦のすべてをあわせて8千円」というのが妥当な落としどころ。【Life is beautiful: ドイツのT-MobileはiPhoneをわずか1ユーロで売るらしいより引用】 と言って来た私としては大満足^^。 ちなみに、体を分割で払うことになるが(月々980円を24回払い)、体価格の定価は69,120円で、そこから特別割り引き46,080円(1920円x24ヶ月)

  • Life is beautiful: 自分で考える前にググっていませんか?

    つい先日、興味深い話を聞いた。ある大学の授業で「デジタル・コンテンツ・ビジネス」というテーマで小論文を宿題として書かせたところ、同じような内容の小論文ばかりが集まったという。その原因を調べたところ、「デジタル コンテンツ ビジネス」のキーワードでググると上位に来る私の過去のエントリーの内容がほぼ丸写しにされていたという。 日の学生の勉強に対する態度なんてそんなものなのかも知れないが(それはそれで憂うべき話だがその話は別の機会に)、少し心配になるのがどんな気持ちでその手の「コピペ」をしているのか、という点である。確信犯的に「徹底的に手を抜きたいからコピペしているだけ」ならまだ許せる。私が問題視するのは「自分で考える前にまずググる」習慣であり、「ググれば答えが見つかるにちがいない」という錯覚である。 暗黒時代とも呼ばれる中世ヨーロッパで科学の進歩があんなにも長い間低迷した原因の一つは、あの時

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/06/19
    "自分で考える努力をせず、ネットで見つけた情報を頭から信じて行動することは、聖書に書いてあることを頭から信じ込んで思考停止をしてしまった中世ヨーロッパの人たちの行動と同じだ。"
  • Life is beautiful: OS-Xのメニューの位置が固定なのは「たとえ一点でもMicrosoftの方が正しかったこと」を認めたくないAppleの意地か?

    とりあえず右クリックすれば操作するべきメニューが出てて来るというのは意外と便利なんだけどね。コンテキストメニューがよくできてるというのはWindowsの美点のひとつだと思う。【いまどきWindowsなんぞを使うメリットはなにか - 狐の王国より引用】 ここのところApple製品のことばかり褒めているが、上のエントリーを読んで思い出したのが、Windows95のユーザーインターフェイスを設計していたころの話。「マウスのボタンは一つ」に必要以上にこだわるアップルに対して、二つあるマウスのボタンを最大に生かしたユーザーインターフェイスの一環として徹底的にこだわって作ったのが、このコンテキストメニュー。 今やいろいろな理由でぐだぐだになってしまったが、当時は「シングルクリックは選択」「ダブルクリックはデフォールト動作の実行」「右クリックはコンテキストメニュー」という大原則をOSだけでなく、Offi

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/06/11
    "今頃になって「コンテキストメニューがよくできてるというのはWindowsの美点のひとつだと思う」なんて言われてしまうと、うれしくて小躍りしてしまう。"
  • WSJからiPhoneに関して取材を受けた

    Wall Street Journalの記者からiPhone向けのアプリの開発に関しての取材を受けた。来週のWWDCに向けた下準備らしく、全文がWSJに乗ることはまずないので、私なりにインタビュー記事を起こしてみた。 WSJ:なぜiPhone向けのアプリを作っているのか? 私:OS+開発環境という意味で他のモバイルプラットフォームより圧倒的に優れているから。私は、Windows Mobile、BREW、Symbian、J2ME/MIDP、J2ME/DojaなどのさまざまなモバイルOS/VMの開発に関わって来たが、iPhoneの開発環境ほど開発効率の良いプラットフォームに出会ったことはない。 WSJ:開発環境に関してはMicrosoftがマーケットのリーダーだと思っていたが 私:Visual Studioはすばらしい開発環境だが、モバイルに限って話で言えば、Xcode上でiPhoneアプリ

  • iPhoneがなぜそれほどまでに「革命的」なのか

    iPhoneに関しては、まだ誤解している人も多いようなので、念のために解説しておくと、iPhoneがこれほどまでに通信業界で注目されているのは、マルチタッチのUIを採用しているからでも、NextStepの血を引く最先端のiPhoneOSを積んでいるからでもない。NTTドコモなどの旧来型の通信キャリアからみれば「単なるデバイスの調達先」でしかなかったデバイスメーカーがキャリアのビジネスに口も手も出している点にある。 私がAppleとAT&Tの提携発表で一番驚かされたのは、その料金体系であった。パソコン並にネットワークを使うiPhone向けの使い放題プラン(日の「パケ放題」に相当する部分、ただし容量制限は一切ない)が月々わずか20ドルというのは、当に破壊的な価格である。この価格故にiPhoneは非常に魅力的なデバイスとなっているし、これだけ普及している。もちろん、それを実現するためにAT&

  • ついに1ガロン4ドルを突破

    に「最近ブログを更新してないじゃないの」と指摘されてしまった。iPhone向けのアプリの開発で「実際に時間がに余裕がない」というのも事実だが、「一生懸命にプログラムを書いていると、それだけで創作意欲が満たされてしまう」というのもたぶんにある。 もう少しiPhone向けのアプリについて具体的なことが書ければ良いのだが、少なくともWWDCまでは「ステルスモード」を保つもりなので、そうは行かない。 そこで、とりあえずは「iPhoneで日常的な出来事を撮影して、それをブログのネタにしてひとこと」という「フォトプログ」のスタイルでしのごうかと思う。 ということで、今日はその第一弾。乱高下を繰り返しながらも徐々に上昇し、ついに1ガロン4ドルの大台にのせたのに腹を立てて撮影したのがこれ。満タンで57ドル(約6000円)だ。これでも日よりは安いかも知れないが、数年前までは満タンで十数ドルだったことを考

    takuya-itoh
    takuya-itoh 2008/05/22
    "iPhone向けのアプリの開発で「実際に時間がに余裕がない」というのも事実だが、「一生懸命にプログラムを書いていると、それだけで創作意欲が満たされてしまう」というのもたぶんにある。"