繊維からクラウドまでを提供するウェアラブルIoT企業であるミツフジ―――祖父は京都で西陣織工場を営んでいた。2代目社長となった父親は、90年代米国で「銀メッキを施した機能繊維」を見出し、ヒット商品を出した。だが、ブーム終焉と共に繊維会社は低迷。ある日「このままでは会社は倒産し、社員全員が路頭に迷う」と父親から言われた。助けを求められた息子・三寺歩氏は、家業を引き継ぐことを決めた。既存事業の大半から撤退する一方で、この銀メッキ繊維を使った新しい事業に社運を賭けた。それが今や日本発の「医療用ウェアラブルセンサー」を手掛ける企業として注目される存在になった。同社の代表取締役社長である三寺氏はどうやって会社を変えたのか。「デジタル」「イノベーション」をキーワードにして、ビズリーチの竹内真CTOが、話題の企業・ミツフジの秘密を探った。 倒産寸前の家業を継いだワケ 竹内氏:三寺社長に関する記事をいろい