日本医科大病院(東京都文京区)で、肺結核を発病した医師がそのまま診療を続け、複数の患者が菌に感染した疑いがあることが9日、わかった。同日時点で検査を受けた11人から陽性反応が出た。2016年ごろから発病していた可能性が高いが、今年7月まで診察を続けていた。今のところ結核を発病した人はいないという。 病院によると、肺結核になったのは耳鼻咽喉(いんこう)科の教授。今年6月ごろからせきやたんがひどくなり、7月10日に結核と診断され、翌日入院する直前まで診療を続けていた。 病院は、教授の診療を受けた患者ら約370人に7月下旬、検査を呼びかける通知を出し、8月に説明会を開催。検査を続けているが、現時点で11人の患者から陽性反応が出ている。発病者は出ていない。結核に感染し検査が陽性でも、発病していなければ他人を感染させることはない。 医療従事者は結核を発病すると周囲に感染させる恐れが高い。そのため病院