伊弉諾神宮(兵庫県淡路市多賀)に「陽のみちしるべ」と記された石碑がある。春分、秋分の日の太陽が通過する北緯34度27分23秒の緯度線に伊勢神宮(三重県伊勢市)、伊弉諾神宮、対馬海神神社(長崎県対馬市)が一直線に並び、冬至、夏至の日の出、日没の方角にも伊弉諾神宮ゆかりの神社が並ぶと説明されている。伊勢から対馬まで約680キロ。はるか昔、緯度や太陽の運行が分かったとは信じがたい。このことを発見した伊弉諾神宮の本名孝至宮司に「陽のみちしるべ」のナゾを尋ねた。 夏至は諏訪から出雲、冬至は熊野から高千穂 各地の神社には伊勢神宮の方角に向かって拝むための「遥拝所」があり、伊弉諾神宮では真東を向いている。淡路は昔から伊勢信仰が篤いこともあり、太陽神の天照大神をまつる伊勢神宮と「何か縁があるのでは」と感じていた本名宮司は、設計や測量を行っている会社に正確な位置関係の計測を依頼した。 その結果、伊弉諾神宮を