JR九州などにおける水戸岡鋭治氏や、JR東日本の車両などを手掛けるGKインダストリアルデザイン研究所の活躍などもあって、鉄道のデザインにも注目が集まるようになっている。その一方で鉄道車両の世界に限って言えば、デザイナーが誰かという以前に、もっと普遍的に、長年変わらず採り入れられている飽きの来ないデザインもある。 運転台窓の周囲を黒くする、通称「ブラックマスク」は、1979年に完成した国鉄の201系電車を草分けとし、現在に至るまで、通勤型電車を中心に採用され続けている。大都市圏であろうと地方路線であろうと、今や全国津々浦々で見かけると言ってもよい。 そこまで普及し、おなじみとなったのはなぜであろうか。JR西日本に残る201系の引退が間近に迫ってきているのを機に、考えてみたい。 「上半分が黒」のインパクト
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