現業職を対象にした求人情報週刊誌「ガテン」(リクルート社)が9月30日号で休刊する。肉体労働を指す「ガテン系」という流行語を生んだ同誌はなぜ消えるのか。残したものは?【中山裕司】 ガテンは首都圏で発行され、定価100円。土木・建設やドライバー、調理、設備工事など主に「危険、汚い、きつい」3K職場の求人を掲載してきた。創刊された1991年はバブル経済末期、ホワイトカラーがもてはやされた時代だった。現業職の求人手段は人づてなどに限られており、「市場はある」(同社)との目算があった。 力強い響きの雑誌名や「ウデを上げる。稼ぎを上げる。」とうたった誌面は、現場仕事の明快さを強調した。「ガテン」のネーミングは、職人言葉の「がってんだ(了解した)」にちなむとともに「納得できる(合点がいく)仕事が見つかる」との意味も込められている。 「ガテン」の名が入ったタイアップ商品も生まれた。結び目になる部分