「日本の空に新しい時代が訪れる」 2012年7月3日、午前7時。成田国際空港の65、66番ゲートには、数多くの利用客と航空関係者、100人を超える報道関係者が集まっていた。人だかりの中で、ジェットスター・ジャパンの鈴木みゆき社長はこう宣言した。 日本航空(JAL)と豪カンタスグループ、三菱商事などが出資するLCC(格安航空会社)、ジェットスター・ジャパンは初の営業フライトを迎えた。「ジェットスター・ジャパンは航空業界を大きく変える存在になると確信している」。初就航を祝うため来日した豪カンタス航空のアラン・ジョイスCEO(最高経営責任者)は、日本国内で2番目となるLCCの営業フライトに、期待を込めてこう話した。 「LCC元年」とも言われる2012年。日本では3社のLCCが営業を始める。 1社は、3月から営業就航しているピーチ・アビエーション。関西国際空港を拠点に、既に国内4路線(関空~札幌、