そんなところに命中する!? 「十三 鎧のわたし七夕祭」(1859年) 物流の要として活躍した江戸市中の運河。そのひとつ、日本橋川の両岸には白壁も眩しい蔵が立ち並んでいました。ちなみに、こちらの絵で川岸に描かれている建物は、田辺藩牧野家の上屋敷。七夕のようで、屋根よりうんと高くたくさんの飾りをつけた青竹が風に揺れています。その下を米俵を積んだ船や、人を乗せた渡し船が進んでいるのですが、ここでハプニング発生。風にあおられ筆の形の七夕飾りが渡し船に落っこちた。しかも、あろうことか女性客の股間に命中。ドウシテコウナッタ……。 なお、この絵の背景を描くにあたり広景は師匠・広重のこちらの作品をベースにしています。 『江戸勝景 よろゐの渡し』 川沿いの武家屋敷、川を行く米俵を乗せた船などが一緒ですね。だんだん気分は「間違い探し」。 ツイテない男 「十四 芝赤羽はしの雪中」(1859年) どんよりとした空