それでも交渉の道探れ 北朝鮮は通告通り、長距離弾道ミサイルとみられる飛翔体を発射した。北朝鮮は「人工衛星」と主張しているが、搭載するのが衛星か弾頭であるかの違いだけで、技術的な違いはない。 今回の発射は国際社会の自制を求める声を無視して強行された。東アジアの安全保障環境を不安定にする挑発的な行為である。 飛翔体は東北地方上空を通過したが、1段目のブースターは秋田県沖の日本海に、2段目のブースターは太平洋上に落下した。ミサイル防衛(MD)による迎撃措置は海上からも陸上からも取られなかった。生命・財産に影響を与えるような事態にならなかったのは幸いだった。 政府は国連安全保障理事会の開催を要請し新たな決議を目指している。 北朝鮮が弾道ミサイル7発を発射したことを受けた2006年7月の安保理決議1695号と、同年10月の核実験を強行した際の安保理決議1718号は「弾道ミサイル開発に