「らき☆すた」がきっかけ 地方に構えた拠点 アニメの社会的役割を高めた 36人の命が奪われ33人が重軽傷を負った「京都アニメーション放火殺人事件」。7月18日で1年を迎えました。多くの人に愛される京都アニメーション(京アニ)の作品は、「聖地巡礼」の歴史においても、欠かすことができない存在です。「聖地巡礼」で京アニが果たした役割を振り返ります。 「らき☆すた」がきっかけ 「聖地巡礼」がまちおこしとして、地域と版元が協働する形で本格化したのは2007年。アニメ「らき☆すた」が放送され、舞台となった埼玉県久喜市にある鷲宮神社に、大勢のファンが「巡礼」に訪れるようになり、こうしたファンを地元商店街がもてなしたからでした。 「らき☆すた」を制作したのが、京アニです。監督に武本康弘さん、作画監督に木上益治さんや池田晶子さん、西屋太志さんなどが担当されていましたが、事件によって尊い命が失われてしまいまし