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ブックマーク / blog.livedoor.jp/route408 (3)

  • 雨の匂い : 有機化学美術館・分館

    9月12 雨の匂い 日は筆者の住む関東も久々の雨でした。ということで雨と化学の話でも。 雨が降り出すと、独特の匂いがすることがあります。といっても雨そのものは基的にただの水ですから、匂いは持っていません。また「雨の匂い」も、しばらく降り続くと消えてしまいます。ではあれは何の匂いなのでしょうか? その正体は「ジオスミン」(geosmin、ゲオスミンとも)なのだそうです。「大地」(geo)+「匂い」(smell)から名づけられた化合物です。 ジオスミン 実はこの化合物は、地中に棲んでいる細菌類が作っている化合物で、雨が降ると土中から叩き出されて舞い上がり、あの匂いがするのだそうです。しばらく降るとジオスミンは洗い流され、匂いは消えます。 人間の鼻はこの化合物に対して極めて敏感であり、5ppt空気に含まれているだけでその存在を感じ取れる――のだそうです(Wikipediaより)。5pptとい

    雨の匂い : 有機化学美術館・分館
  • 血のにおいの化合物 : 有機化学美術館・分館

    11月15 血のにおいの化合物 カテゴリ:有機化学雑記 またずいぶんと更新の間が空いてしまいました。先月の「世界史を変えた薬」に続き、今月は「国道者」、さらに来年1月にも新刊を控えていて、なかなかてんやわんやな状態です。 というわけで、今回は身近なところからひとネタ。口の中を切ったり、鼻血が出たりした時、我々は「血のにおい」を感じ取ります。金属的なにおいであるので、「金気臭い」などと表現されたりすることもあります。これはいったい何のにおいなのでしょうか? 血液は鉄イオンを含んでいますので、そのにおいかと思ってしまいますが、実際には鉄が直接臭っているわけではないそうです。血中のヘモグロビンが、皮脂などの脂肪酸と反応し、分解してできる成分の臭気であることがわかっています。たとえば下に示す1-オクテン-3-オン、トランス-4,5-エポキシ-(E)-2-デセナールなどが主成分です。 (上)1-オク

    血のにおいの化合物 : 有機化学美術館・分館
  • 有機化学美術館・分館:鉄のにおいの正体

    11月1 鉄のにおいの正体 カテゴリ:有機化学 臭いがする化合物というのは、多くの場合適当な分子量を持った有機化合物です。しかしある種の金属、例えば鉄からは臭いを感じることがあるのも事実です。校庭の鉄棒や、鉄製の工具などを触った後の手からはなかなか抜けない独特の臭いがして、閉口した記憶をお持ちの方も多いことでしょう。 しかしこれは考えてみれば不思議なことです。臭いを感じるということは、化合物が揮発して鼻の感覚細胞に付着して初めて起こることですが、沸点1535度の鉄がそう簡単に揮発するはずもありません。ではあれはいったい何の臭いなのでしょうか? このほどライプチヒ大学のGlindemannらのチームがこの謎(?)の解明に挑みました。彼らは鉄イオン(Fe2+)と人工の汗とを人間の皮膚に作用させ、発生する化合物を捕らえてガスクロマトグラフィーで分析する実験を行ったのです。結果、鉄イオンに触れた皮

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