日本で大ブームとなった調味料「食べるラー油」。 そのラー油の本場である中国で、食べるラー油と言えば、 女性の顔写真の付いた「老干媽」だ。 写真の人物は、その創業者・陶華碧。 貴州省で1947年に生まれた彼女は、 89年に冷麺と凉粉(中華風ところてん)を売る屋台を開き、 そこで、凉粉専用の調味料として 「辣椒醤(唐辛子ソース)」を作り始めた。 凉粉は飛ぶように売れたが、 辣椒醤がなくなると全く売れなくなったという。 辣椒醤の人気に気付いた彼女は、 周囲の勧めもあって、辣椒醤の生産工場を開設する。 屋台に通ってくる学生が、親しみを込めて、 彼女を陶華碧〝干媽(お母さん)〟 と呼んで慕っていたこともあり、 ブランド名は「老干媽」とした。 味覚と嗅覚を研ぎ澄ませておくため、 お茶やソフトドリンクを飲まないという 彼女の作る唐辛子ソースやラー油は、 今や中国だけでなく、日本や欧米各国でも販売されてい