NTT東日本は2020年2月中旬、山梨県小菅村でIoT(インターネット・オブ・シングズ)を活用する実証実験を始めた。2020年9月末まで実施する。小菅村は村の総面積が95%が山林になっている。複雑な地形の山間部は電波が飛びにくいが、一般的なIoT通信規格であるLoRa方式のLPWAを拡張した技術を採用することによって、山間部の全域をカバーできるようにする。 小菅村は多摩川の源流付近に位置する、人口約700人の自治体だ。林業が主要産業の1つになっている。 LPWAによる通信をこの林業の2つの目的に利用する。 1つの目的は、林業従事者の緊急連絡用だ。林野庁の調べによると、林業の死亡事故の55%は伐採作業中に発生している。巨木を根元から切り倒すこと自体の危険性に加え、作業場所である森林は第4世代移動通信システム(4G)の携帯電話が圏外であることが多く、万一事故が発生してもすぐに救助を呼べないこと
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