学校法人神奈川歯科大学(神奈川県横須賀市)の66億円に上る不透明な資産運用問題で、法人の元投資顧問が資格がないまま、法人の資金のファンド運用の一部を事実上、取り仕切っていたことが法人関係者への取材でわかった。投資者の資金をファンド運用するには金融庁への登録が必要だが、元顧問の会社は未登録だった。法人は金融商品取引法違反容疑での刑事告訴も検討している。 法人によると、投資の失敗が内部で問題化したことを受け、今春に設置した外部調査委員会の調査で、金融商品取引法上の違法性が指摘されたという。法人関係者によると、それまでは違法性を認識していなかったという。 金融商品取引法では、投資者から資金を託されて運用する場合などは、金融庁に「投資運用業」などの登録を定めているが、元顧問の会社は投資者にアドバイスなどをする「投資助言・代理業」の登録しかしていなかった。また、投資運用業の登録では資本金5千万円