元旦が過ぎ、中国の旧正月が迫ろうとしていたある晩、旧友から「今すぐ会いたい」という電話をもらい、北京大学から20キロ以上離れた市内に出向いていった。時計の針は22時を回っていた。 正月からポスト鳩山の研究を始めた中国 若干の緊張感と好奇心を抱きつつ、タクシーに乗り込んだ。渋滞はなかった。20分ほどで目的地に到着、旧友が待っていた。簡単に懐かしむ挨拶をした後、先方は本題を切り出した。 「ポスト・ハトヤマに向けた対日対策の研究・分析に着手し始めている。中南海からの指示だ。小沢―鳩山両氏がカネ問題でこけた場合、現政権、あるいは民主党は大丈夫なのだろうか?」 新与党の正当性がツートップによる献金問題で揺れ始めたころから、中国側が現状をどう認識しているのか、筆者自身、注目していたところだった。 「民主党政権の対中政策は指導部としても歓迎できるものだ。政権を取る前の時点で靖国神社に参拝しない、中国の内