ブックマーク / cocolog-nifty.hatenablog.com (68)

  • 戦前に学問をしたい苦学生はいなかった - 山下泰平の趣味の方法

    諸事情があり、戦前の苦学を調べ続けていた。色々なことが解ったのだが、その中で最大の驚きは、学問をしたい苦学生は(ほぼ)いないという点であった。ちなみにここでいう苦学生とは、小学校を卒業したものの家が貧乏で進学できず、働きながら学問をしようと決心した…といったような人物である。 戦前の若者たちが苦学をするのは、基的には立身出世が目的で、良い大学を出て良い会社に就職し、良い生活をしようという単純明快なものであった。時代によって「良い会社」が「政治家」であったり「官吏」であったりの違いはあるが、学問による出世が可能な社会に属する若者であれば、一度は思うようなことであろう。 そのような目的とは異なり、純粋に好きなことを学びたい、追求したいといった欲望を満たすために苦学をする若者もいるのだろうと、私は勝手に考えていたのである。 戦前の野心のある若者たちは、基的には世俗的な成功をしたいと考えていた

    戦前に学問をしたい苦学生はいなかった - 山下泰平の趣味の方法
  • 「この戦争は間違ってます」とか「日本はいずれ負けます」とかしたり顔でホザいた予知能力者は実在する - 山下泰平の趣味の方法

    戦争を扱ったフィクションで、たまにこの戦争は負けるッ!!みたいなオッさんが出てくる。彼らのような人間は実在してて、元気一杯生きていた。断じて空想上の存在ではない。 記録として残っている日負ける実在するキャラとして、超有名なのが山下清である。山下清は貼絵画家で、今では知らない人が多いんろうけど、かっては裸の大将放浪記というタイトルでドラマ化されていたほどの人物だ。 裸の大将放浪記 山下清物語 [DVD] 出版社/メーカー: 角川映画発売日: 2008/11/21メディア: DVD クリック: 17回この商品を含むブログを見る 山下清は超リアリストの上に、全く雰囲気が読めない。日が負ける理由は、道具が悪いのと国が狭いのと数カ国相手に戦争するからといった単純明快なもの、確かに正しいんだけど雰囲気読めよなっていう感じなのだが、清は子供の頃から一貫して日戦争に負けると言い張り続けて、幾度も殴ら

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  • どうしたら教養を身に付けられるのかって質問されたんだけど - 山下泰平の趣味の方法

    教養とはなにか ちょっと前にどうしたら教養を身に付けられるのって質問されたんだけど、よく分からない感じだった。自分はどうかなって考えたんだけど、かなり微妙だと思う。数年に一度くらい教養があるねぇみたいに言われることがあるんだけど、私は都道府県全部言えないし、鎌倉時代と平安時代どっちが今に近いのかも曖昧である。こないだ数学で遊んでみようと思って子供向けの読んだりしたんだけど、因数分解の意味が分からなかった。つまり私は通常身に付けておくべき知識をムシって別のこと調べて遊び続けてるから、他の人からするとちょっと教養あるっぽく見えるけど、私からすると私をちょっと教養あるっぽいと認識している人がスゲーっていう認識になるわけで、人間の能力みたいなものってトータルだとあんまり変わんないんじゃないのかなっていうようなことを最近は思ったりしている……みたいな人間が、どうやったら教養を身に付けられるのかって

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  • 明治大正娯楽物語における闘う少女の系譜を描く2万文字(希望者には+10万文字) - 山下泰平の趣味の方法

    『忍術漫遊 戸澤雪姫』を公開したついでに、明治大正娯楽物語における闘う少女の系譜を書いてみました。 参考文献は『@』注釈は『!』、ふりがなは『()』ちょっとした解説は『[]』イラストの解説はボールドとなっています。 はじめに 悪婆と毒婦 男装の怪力少女たち 怪盗少女 男装の剣術少女 闘うお嬢様たち 青軒作品最強ヒロイン 少女忍術使い 昔に帰る少女たち かって闘った少女のために はじめに 日のフィクションの世界では、今日も少女たちが闘っている。力のない少女が物語の中で活躍するのは、世界的に見ても珍しい事例らしい。それじゃ彼女たちは一体どこからやって来たのか……ってのが、この記事のテーマである。 ちなみに私は明治大正娯楽物語の娯楽物語を中心に楽しんでいるため、自然にその辺りで活躍していた少女を中心に紹介することになる。当り前の話だが他分野や他の時代には、また別の少女たちが異なる場所で闘ってい

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  • 戦時中に生きてた人の面白い話が読める PDF を紹介します - 山下泰平の趣味の方法

    昔の話は面白い 私は明治あたりの娯楽物語を読むのが趣味なんだけど、実際見たッ!!! みたいな話はメチャ面白い。 『上野合戦 桃川燕林 口演 今古堂 明治二七(一八九四)年』は、いわゆる講談速記で、講談師が語ったことを速記したものである。演者の桃川燕林は、実際に上野の戦争で官軍に捕まってしまい、殺されそうになったんだけど、たまたま燕林を知ってる人が通り掛り、「そいつは講談師だッ!!」って絶叫してくれたため助かった……という風に、こんな知ってもあんまり意味がない話が面白すぎる。 明治に限った話ではなくて、ジイさんやらバアさんの話は面白い。 私の知人のジイさんから聞いたものだと、戦時中にずっと塩を作り続けたって話がものすごく良かった。その人はいわゆるエリートで、大学を卒業し、そこそこ偉い人として戦争に出る予定だったんだけど、肺の病気になってしまい、日国内に留まることになる。で、なぜか肺の病気

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  • 判断の基準に伝統を入れないほうがいい - 山下泰平の趣味の方法

    なにかを変える、変えないって問題が発生した時に、判断の基準に伝統を混ぜるのは止めておいたほうがいい。伝統だから残さなくてはならないって理屈はない。伝統じゃないからなくしたほうがいいっていうのも、頭にゴミ詰ってるとしか考えられない。伝統かどうかなんてのは、判断の基準としてほとんど役に立たない。伝統はあったらあったで面白いんだから、あったほうがいいんだけど、そんなに貴重なものでもない。ただの伝統なんだから、ワーワー言うことなんかない。なにかの制度を変えたところで、どっかに伝統の断片は残ってるんだから、安心して良いと思う。 例えばだけど、夫婦同姓が伝統かどうかっていうと、伝統だと思う。こういうことを書くと、日が夫婦同姓になったのは最近のことだッ!!!!!!!!! ってマメ知識を紹介するバラエティ番組みたいなことを言い出す人がいると思うんだけど、なんで伝統じゃないのかまともに説明してみろよつかお

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  • 創作したことが恥かしくなる社会 - 山下泰平の趣味の方法

    現代では質の良い漫画を描いたら褒められる。優れた小説を描いても褒められる。絵でも音楽でも、それが評価に値するようなものであれば、普通は褒められる。それが恥になるなんてことはありえない。しかしかっては、優れた創作物を生み出した過去が恥になるような社会が日にあった。こういう状況は創作物そのものにも良いことではない上に、後の文化にも悪影響を与えてしまう。 私が知る中で一事例は、立川文庫である。 立川文庫とは、明治44(1911)年に刊行された講談速記である。著者は雪花山人、野花散人とされているが、実態は玉田玉秀斎との山田敬、長男阿鉄(おてつ)とその兄弟、そして早大をドロップアウトした中尾亭、元士族の奥村次郎などで構成された創作集団によるものであった。立川文庫の人気は凄まじく、200点近い作品を刊行し、当時の青少年を熱狂させた。近代的な大衆娯楽物語の魁ともいえる存在である。猿飛佐助をメジャー

  • 変態キーボード端末を手に入れてしまった時に - 山下泰平の趣味の方法

    新しいキーボードを買うと入力速度が落ちる。変態キーボードならなおさらだと思う。最近だと GPD Pocket が流行ってるので、変態キーボードで苦悩している人も多いと思う。そんなわけで、変態キーボードに慣れる方法を紹介しておく。 すごい単純な方法で、下の3文を入力しまくるだけである。 ここはどこわたしはだれ ももくりさんねんかきはちねん おくのほそみちぼくのちかみち もともとはキーボードを3時間でマスターする法という書籍に記載されていたもので、こういう感じだった。 FだJださあ来いさあ来い ファジイで粋で最高だ ここはどこわたしはだれ 奥の細道ぼくの近道 最近の端末にあわせてちょっと変えてある。 コツは打ち間違えてもなおさないこと、とにかく適当でいいから入力していると指が配列を勝手に覚えてしまう。 この短文を考案したのは増田さんで、増田式学習法というものの一部である。増田式は私が知る限りだ

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  • こないだの保毛尾田保毛男のおもしろさ - 山下泰平の趣味の方法

    保毛尾田保毛男を巡る問題 フジテレビが30周年を期して、30年前に流行った保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)を復活させたのだが、私は大笑いしてしまった。実際にテレビを見てないのに面白いってすごいなーって思ってたんだけども、LGBTを支援するコミュニティが抗議声明を発したことで炎上が起きてしまい、フジテレビの社長が謝罪してしまい、余計に面白くなってしまった。 とりあえず状況を詳しく説明しておこう。まず保毛尾田保毛男っていうのは石橋貴明さん(とんねるず)が変な化粧?をして、扇子みたいなの持ってたかな? あとよく覚えてないけど背広も着用して、変な口調で滑稽な格好をするとかそういう感じのキャラクターだろうと思われる。ホモとか連呼していた記憶があるものの、その辺は曖昧、とにかく同性愛の男性が滑稽な格好をするみたいな雰囲気で、今となってはテレビで流したら一触即発な趣きのあるキャラクターである。そんなこと

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  • 家電メーカーはシャレみたいなの作るの止めて欲しい - 山下泰平の趣味の方法

    私は日に住んでいるため、購入する家電商品の大半は、日メーカーのものになる。性能は別に気にならないんだけど、色々疑問が湧き上がってくる点が多い。 例えばなんだけど私が使用している炊飯器には、大量のモードが付いている。「芳潤炊き,合ピタ,炊分け名人,おこげ,麦飯,季節炊き,うま早,お急ぎ,エコ炊飯,かた目,やわ目」みたいな感じで、なにがなにだか分からない雰囲気がある。他のメーカーだと「エコ炊飯,高速炊飯,炊込み,すし,カレー用,おこげ,おかゆ,赤飯,おこわ」みたいな雰囲気がある。こっちとしては水加減やらで適当に対処するから、お前らのベストで炊き上げてくれって思う。実際のところ私は「かた目」でずっと炊いていて、他のモードを使ったことがない。玄米をいだしたら使うかもしれないけど、エコ炊飯とか意味分からないから付けるの止めて欲しい……などといった小さな問題点はどうでもいい。 ボタンの配列分りに

  • 剣道と銃剣道どっちが強いのか大正時代に試してる奴らがいた - 山下泰平の趣味の方法

    子供に銃剣道と剣道のどっちを教えるのか迷ってる人たちが大量にいるんだけど、強い方を教えたほうが良いに決ってる。男だったら誰だってそう思う。女だってそう思うはずだし、大正時代の奴らもそう思ってる。そんなわけで大正14年に銃剣道vs剣道の試合が開催されたのであった。 銃剣道は比較的早い時期に陸軍で採用されていたものの、従来の剣術や槍術の応用に過ぎないとされ、一段低く見られてしまう傾向があった。というわけで大日武徳会も、銃剣道に教士範士の称号を与えることが長くなかった。陸軍当局の働きかけによって、大正13年にようやく教士の称号が与えられることになる。 しかしながら銃剣道と剣道が勝負をしたら、剣道が勝つだろといった風潮がまだまだ存在している。銃剣道の人らがイライラしていたところ、大正14年に全国剣道大会が開催されることとなった。 銃剣道から教士が出てから初の試合である。ここで勝てば銃剣道の真価を

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  • 戦争と敗戦ですごく傷付いてたんだって認めたほうが良い気がする - 山下泰平の趣味の方法

    いきなりだけど戦争した結果、敗戦しちゃって日全体は、すごい傷付いてたんだと思う。 私はアメリカ戦争してたわけじゃないけど、そりゃ人とか死にまくってるし、嫌な気持だよなーって思う。生きるのに精一杯でそんなこと考えてる暇なかったって話もあるんだけど、知合い死んだら誰だってちょっとはショック受ける。 敗戦した後の少し生活に余裕のある人間の行動なんかを眺めると、かなり悲惨である。敗戦の翌日から日全体が自由な雰囲気になったわけでもなんでもない。戦争中にしたおかしな発言を発見されたら、ボコボコにされるみたいな感じで、むしろ監視体制ヤバくなってたようにも見える。今と少し似ていて、とにかくすぐ怒る最悪の異常者みたいな奴らが大量にいた。なんで異常者になったのかっていうと、やっぱり傷付いてたんだと思う。 そういうの面倒くさいから、まぁ全員悪いってことでいいんじゃないのって雰囲気になってる。一億総懺悔とか

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  • 蕎麦弁当を開発して毎日食べてます - 山下泰平の趣味の方法

    俺は蕎麦弁当の開発に成功した 最近はストレスが多い。情報科社会で誰だってストレスが多い。ストレス解消にはルチンとか色々入ってる蕎麦が良い。仕組みはよく知らねぇけど、とにかく蕎麦は健康に良い。そして私は蕎麦が異常に好きである。だから私は昼飯に蕎麦をべることを決意したというわけです。 ところが職場周辺に蕎麦屋がない。これでは毎日蕎麦をべることができない。それでずっと苦悩してたんだけど一念発起して、蕎麦弁当を開発することにして、2日くらい実験したら蕎麦弁当の開発に成功しました。 面倒だと続かないので極限まで効率化し、毎日蕎麦弁当をべることができるようになって実に最高の気分です。この最高さをみなさんにも御届けしたい! というわけで日は蕎麦弁当の作り方を公開しようと思います。 蕎麦弁当を作ろう まず必要なのはフードコンテナ、スープジャーとかフードポットとか様々な通称を持つ渋い野郎です。これは

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  • 我々は SNS で雰囲気読めないオッさん化してしまう - 山下泰平の趣味の方法

    ソーシャルネットでの投稿は、特定の友人だけに公開しているように感じてしまう。しかしそれは錯覚であり、インターネット上に個人に関する情報を公開していることにはかわりがなく、個人情報を自分でコントロールできなくなってしまう可能性は常に存在している。我々はSNSの危険性を常に認識しておかなくてはならない。 一つだけ例え話をしよう。 巨大ショッピングモールイオンで、両手に電卓を持ち振り回しながら大きな声で元気良く『電卓デンデンッ! 電卓デンデンデンデンデンッ!!』と延々と唄い続けているオッさんがいたとしたら、ほとんどの人は一刻も早くその場を離れようとすると思う。警備員さんに助け求める人もいるかもしれないけど、それは止めておいたほうが良い。警備員の人の立場になって考えてみよう。俺の時給920円だぞこの金であんな奴の相手しなきゃいけねぇのかよクソがッ……ってすごく嫌な気持になると思うよ。人間は常に相手

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  • 朝日新聞デジタルに寄稿しましたが下編の掲載が見送られました - 山下泰平の趣味の方法

    私は明治大正時代の物語を好き勝手に調べてるんですけど、このあいだ真田一族に関する娯楽物語についてのお話の上編が掲載されました。 cocolog-nifty.hatenablog.com 今回は下編が掲載されるはずでしたが、予定が変りました。 なぜ予定が変ったのかというと、なんか知らないうちに下編の文章がジャンジャン長くなっていって、朝日新聞デジタル編集部によって常人では最後までスクロールできないから分けろという判断が下されたからです。 というわけで中編が掲載されています。 www.asahi.com 今回は真田一族で最強の男が出てくるし、桂市兵衛も無理矢理埋め込んである。他の記事はきちんとしたことが書いてあるのに、俺のだけ八歳児が虎殺す物語が大正時代にあるとか幼稚な自慢している上に、とにかく長いしちょっとヤリすぎたかなと思っている。これでアクセス異常に少ないとか評判が圧倒的に悪いとかになる

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  • 焼きそばから逃げずにむしろ突っ込めば焼きそばが逃げる - 山下泰平の趣味の方法

    エンジニアの人が祭で屋台焼きそばを作らされそうになったから、仕事を辞めたという話があって、これは妥当な判断だと思う。しかしながら焼きそばを作らされそうになるたびに転職していたら、かなりダルい。だから覚えておいて欲しいんだけど、逃げるから焼きそばが追ってくるわけで、こっちから焼きそばに突っ込んでいったら焼きそばは逃げる。これを焼きそばのパラドックスと言います。 今日の午後、君が偉い人に焼きそばを焼いてくれって言われたら『生麺を蒸して下味を付けなきゃいけないので前日から仕込みが必要ですね』などと返答する。そしたらウヮーこいつ張り切っちゃってるよウゼーって思われる。さらに豚肉に下味付けはじめたり、海老を片栗粉ふりかけて洗ったりしながら『ワイの洗った海老は宝石より輝やくでッ!!』などと絶叫した時点で、誰も君に焼きそばのことを話さなくなると思うんだけど『水の質の悪い中国だからこそ油通しの技法が登場し

  • 誰にでもできる最高の趣味の作り方 - 山下泰平の趣味の方法

    最高の趣味を作ろう 私は趣味が好きだけど、趣味自体も好きで、趣味のことを考えたり調べたりしている。 最近考えてるのが誰もが良い趣味を作ることができる方法で、その方法を公開することによって、様々な人々が様々な趣味を作れるようになったら良いなとか思っている。 そんなわけで日は、私が趣味を作っていく過程を紹介し、その成果をみなさんに自慢しようと思いますが、今回の記事はかなり長い。12000文字くらいあります。だから暇な時にゆっくり読んでください。 趣味の作り方 私は日常的に社会性のない使い捨ての趣味を作って遊んでいる。使い捨ての趣味にしてしまうと、面倒くあまり好きでない日々の雑用も、徐々に楽しくなってくるのでなかなかお勧めです。 使い捨ての趣味で何度も遊んでいると、たまに中くらいの立派な趣味に成長してしまう場合がある。趣味の基を守ると良い趣味になりやすいです。 趣味の大きさは、なかなか成長し

  • 歩行者が車を殴れば交通マナーは向上する - 山下泰平の趣味の方法

    生活圏には、だいたい自分と同じくらいの階層の人間が集まっている。自分の生活圏で異常な行動を取れば、排除され生活するのが難しくなる。だから普通の人は、あまり異常な行動をしない。 ところが道路では階層もなにもなく、生成りの人間同士が出会う。道路で異常な行動を取ったとしても、事故を起さない限りはデメリットはない。それどころか移動の速度が向上したり、気分が良かったりする。結果的に道路での移動では、不快な出来事が起きがちである。 効率重視で生きている社会的な地位の高い人が熟考し、ジャイロキャノピーが最も合理的な移動手段だと結論を出したとしても、実行に移すことは滅多にない。自分一人が移動するのならば問題ないのだが、道路では他人が存在するため、不快な思いをする可能性が高いからである。 道路では乗り物の値段で階層が形成されるため、金額の高い車はあまり嫌がらせを受けることがない。ジャイロキャノピーは嫌がらせ

  • 舞姫の主人公をボコボコにする最高の小説が明治41年に書かれていたので1万文字くらいかけて紹介する - 山下泰平の趣味の方法

    舞姫の主人公をボコボコにする小説が明治41年に書かれていたので1万文字くらいかけて紹介したいと思います。 舞姫の主人公を殴れば解決するのでは? 冒険旅行ブーム 島村隼人、エリスに刺されそうになり豊太郎を殴ることを決心する 舞姫との差異 ハイカラを討伐しよう アフリカ人と帰国しよう 世界統一ブームがあった 豊太郎廃人となる 舞姫のために 追記 舞姫の主人公を殴れば解決するのでは? 森鴎外による舞姫っていう小説がある。舞姫の内容を知らない人のためにあらすじを書いておこう。 子供の頃からずっと勉強してた太田豊太郎は22歳になると国費でベルリンに留学、ところがヨーロッパの文化に触れ近代的自我に目覚めてすごい苦悩をする。色々あって豊太郎は踊り子のエリスと仲良くなるんだけど、ついでに無職になってしまう。親切な友達の紹介で職をゲットしたらエリスが妊娠、なんだかんだでロシア仕事に行くことになる。エリスは

    舞姫の主人公をボコボコにする最高の小説が明治41年に書かれていたので1万文字くらいかけて紹介する - 山下泰平の趣味の方法
  • 本を書くためにやったことと感想のまとめ - 山下泰平の趣味の方法

    を書いた。わりと苦労した。内容についてはおいておいて、を発売するまでにやったことと感想をまとめておく。 私は日全国に意味の分からないことを調べている人が沢山いるんだろうなと思っていて、そいういう人々が色々と発表するような世の中になって欲しいと考えている。変なものを読みたいからね。なのでが趣味で色々と調べている人の参考になったら嬉しい。 数年に渡って公開をしていく 自分の調べたことを延々と公開していく。自分がスゲー発見したぞッ!! ってなったとして、そういうのもジャンジャン公開する。発見を隠しておいて場所を選んで公開みたいなの、私はあんまり意味ないと思っていて、情報をオープンにしておくとその分野について他人が調べてくれることもある。自分より調べやすい場所にいる人、例えば研究機関に所属している人が調べてくれると素晴しく良くて、品質の高い情報を得ることができる。結果的に、自分が分かる速度も

    本を書くためにやったことと感想のまとめ - 山下泰平の趣味の方法