EUの一般データ保護規則(以下「GDPR」)とその企業に対するインパクトについては、すでに多くの解説があります。EU域内でビジネスを行い、EU圏内に居住している人の個人データを持つ企業では法務的な対策とともにITの力を借りた対策が必要であることを、担当者の皆様はよく理解されていることと思います。 しかし、いざ具体的な「対策」を講じようとしたとき、何から手をつけるべきか、どこからスタートすればよいのかわからず、大きな不安に苛まれるのではないでしょうか。 本コラムでは、ITを活用したGDPR対策の実装策をいくつか取り上げて解説します。 個人データの仮名化・暗号化による保護(第32条) 個人データは仮名化もしくは暗号化による保護が求められています。一般的に、ITシステムのデータの暗号化は対策済みである傾向にありますが、バックアップデータに対する暗号化は対応されていないことが多いようです。 IIJ