愛媛県今治市の高齢の母子殺傷事件で、県警が参考人として任意で事情聴取した30代の女性が、自殺した。真相解明を妨げる事態は防ぐことができなかったのか。県警の捜査に問題はなかったのか。周辺の住民からは「警察の失態では」などの批判も聞かれた。 【写真】2つの現場と家宅捜索した女性宅の地図 事件解決のカギを握るとみられていた参考人の自殺を受け、県警は5日午後、松山市の県警本部で報道機関に経緯を説明した。河野数豊・捜査1課次長が記者ら約30人を前に1時間半近く話したが、参考人と事件との関わりはほとんど、明かされなかった。 「プライバシーに関わるので、詳細は差し控えたい」。河野次長は、女性が参考人だったことや家族の存在などを理由に、何度も口をつぐんだ。事件との関連や自殺の状況、遺書の内容も、プライバシー保護と捜査への支障を理由に、具体的な説明を拒んだ。 女性は4日に今治署で任意の事情聴取を受けた