10月26 C60に原子はいくつ入る? カテゴリ:炭素材料 「内包フラーレン」という物質群があります。炭素が球状に集まった分子・フラーレンの内部に、他の原子が取り込まれた化合物のことで、だいぶ以前に本館の方で取り上げました。 内包フラーレンの一例、Sc3N@C80 内包フラーレンは、いろいろな方法で作られます。金属元素とグラファイトを一緒に蒸発させ、生成時に取り込ませる方法が最も普通です。また、高圧の各種気体にフラーレンをさらしておくと、内部に気体分子が取り込まれる、という手法もあります。こちらで、ヘリウムからキセノンまでの希ガス各種、窒素分子などが取り込まれたフラーレンC60が得られています。2つ以上の原子を取り込んだ、He2@C60や、HeNe@C60なんてものも得られているそうです。 また京都大学の小松紘一・村田靖次郎らのグループは、有機合成的手法を使ってフラーレンに穴を開け、中に小