タグ

ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (190)

  • 福島原発が世界に残すかもしれないひどい遺産: 極東ブログ

    菅首相が昨日、脱原発の方針を目指すとして記者会見を行った。私はリアルタイムに聴いてなくてツイッターで話を知った。それによると「原子力は安全性確保だけでは律するのことできない技術だ」と述べたらしい。呆れた。当にそう発言したのだろうか。NHKの7時のニュースでその記者会見が小ネタ扱いで報道されたので聴いた。たしかにそう発言していた。東京工業大学も情けない卒業生を出したものだな。 最初に自分の立場を明確にしておくと、私は反原発でも原発推進でもない。現状の原発がこのまま推進できないことは明白であり、特に安全性対策と廃棄物処理について大きな変革が必要であるのは論を俟たない。また日の原発をなくすとしても中長期的な問題であり、当面は安全性対策が重視される。であれば、反原発でも原発推進でも中期的な展望に異なる点はない。つまり、現下の問題ではない。菅政権は復興という現下の問題に取り組むべきであって、脱原

    terazzo
    terazzo 2011/07/14
    巨大組織が安全性を律することが出来るかという問題であって安全性確保できるんなら問題ないと思う。本当は草の根的に地域コジェネとか広がればいい。
  • スーダンのアビエイ地方が予想通り紛争化: 極東ブログ

    南スーダン独立が来月に迫るなか、予想されていたことではあるが、油田地帯のアビエイ地方で問題が発生してきた。 スーダン南部の独立を求める住民投票(レファレンダム:referendum)が今年の1月9日から15日に実施され、98.1%が独立を求めるという結果になった(参照)。当然予想された結果なのだが、1月15日朝日新聞社説「スーダン南部―投票後の安定にも支援を」では、「紛争の解決策は、和解による統一政府の樹立か、分離独立か」とありえない選択肢を書いていた。それだけ見るといくらスーダンに肩入れしている中国様に色目を使うにしても、さすがに馬鹿丸出しのようにも見えたものだが、同社説の主旨は南部独立後も紛争が続くという懸念であり、それはそれで当然でもあった。 もし南部が独立を選んでも、北部との関係が終わるわけではない。 南北の境界に未画定の部分があり、境界付近にある油田地帯の帰属を巡る住民投票は延期

    terazzo
    terazzo 2011/06/02
  • タイ総選挙は実施前から混迷: 極東ブログ

    タイでは、アピシット政権が10日に下院を解散し、7月3日の総選挙に向けて昨日、政党の名簿登録が始まった(参照)。初日の昨日中に26政党が登録を済ませたが、構図としてはアピシット首相率いる与党とタクシン元首相支持の野党との争い、つまり亡命中のタクシン氏を巡る争いになる。行方についてが、政治の安定という点では現時点でもほぼ絶望的だろう。 率直なところなんでこんな時期に総選挙をするのかも理解しがたいが、国情上なかなか言及しづらい問題が控えているのかもしれない。 タイは盛り上がっている。19日は、死者90人、負傷者1900人を出した、タクシン派のバンコク都心部占拠への軍弾圧から1周年の追悼記念日でもあり、当然ながらそのシンボルカラーの赤でバンコクは染まった(参照)。ここに来てタクシン派が盛り返しているというわけではなく、依然勢力は膠着しているだけだ。NHKが伝えた世論調査では、与党・民主党支持が3

    terazzo
    terazzo 2011/05/22
  • 米国大統領はなぜアイルランド詣でをするのか: 極東ブログ

    5月の23日か24日、オバマ米大統領はアイルランドを訪問することになっている。表立った政治的な理由ではなく、表敬訪問に近い。彼の母アン・ダナム(Stanley Ann Dunham )さんのご先祖様が、2007年のことだが、アイルランドの出身だとわかり、この年のセントパトリックス・デー(聖パトリックの祝日)に大統領選挙候補者だった彼が訪問したいきさつもある。祝日の由来になる聖パトリックは、アイルランドにキリスト教を広めた聖人である。 話のネタ元は、26日付けのBBC記事「Why are US presidents so keen to be Irish?(米国大統領はなぜアイルランド人でありたがるのか)」(参照)によるもの。つられて調べてみると、オバマ大統領の祖先がアイルランド人という話は、ご先祖情報のAncestry.comが2007年に発表したものらしい。同年にはワシントンポスト「Ti

    terazzo
    terazzo 2011/04/30
  • NRCは水素爆発の原因を炉ではなく使用済み燃料プールと見ている: 極東ブログ

    福島第一原発建屋の水素爆発を導いた水素の発生源について、現状日では、また仏アルバ社もそうだが、炉であると見ている。高温になった炉内の燃料被覆ジルコニウムによって水が還元されて水素が発生し、これがベントによって建屋内に放出され、酸素と化合して爆発したという説である。ところが、米原子力規制委員会(NRC)はこの説を採っていないと12日付けニューヨークタイムズ「Japan’s Reactors Still‘Not Stable,’ U.S. Regulator Says」(参照)が報道していた。発生源は使用済み燃料プールだというのだ。当初、菅首相の残念な発言を追って同記事を読んでいたのだが、この新説を読み、そうかもしれないと胃にずしんと来る感じがした。 当初、菅首相の残念な発言がどう海外に報じられているだろうかと関連のニュースを追っていて同記事に遭遇した。菅首相の発言というのはこれである(参照

  • アレバ作成と見られる資料を眺める: 極東ブログ

    ネットにはすでに3月26日付けのNRC文書と思われるものがリークされており、その後もないものかと見ていたら、アレバ作成と見られる「The Fukushima Daiichi Incident」という資料がWikispooksというサイト(参照)にあった。ああ、これかあと思った。アレバのサイトには掲載されていない。 資料といってもNRC文書とは異なり、プレゼンテーション用の資料であり、「Official Use Only(当局者の使用のみ)」として明記された秘密文書ではない。特に秘匿の文言は含まれていないが、後で触れるようにアレバとしては都合の悪い文書でもあるのだろう。 制作者は「Dr. Matthias Braun - 01 April 2011」とあり、マティアス・ブラウン博士が4月1日に作成したもの。いわくを思うに、もしかするとエープリルフールという趣向もあるかもしれない。 「ああ、こ

  • 米国にせっつかれて福島第一原発20キロ圏内でようやく放射線測定始まる: 極東ブログ

    原発事故について現下はまだ緊急事態であり、人災的要因などの追究は後日でもいいように思うのだが、さすがにこれはがっくりきたので記しておきたい。ようやく福島第一原発から半径20キロ以内大気中の放射線量の測定が開始になったことだ。しかも、米国からの要請なのである。 ニュース記事を拾っておこう。3日5時4分NHK「20キロ内でも放射線量測定」(参照)より。 福島第一原子力発電所の周辺での放射性物質の拡散状況について、政府と東京電力は、これまで調査を行っていなかった、原発から半径20キロ以内の地域についても、新たに大気中の放射線量の測定を始めました。 これまで公式には調査がなされていなかったというのが事実、というのを確認しておきたい。 なぜこれまで測定しなかったのか。 福島第一原子力発電所の周辺での放射性物質の拡散状況について、政府と東京電力は、これまで、原発の敷地内や、「避難指示」が出されている半

  • 安価な男性用ピルの登場で世界が大きく変わる: 極東ブログ

    経口避妊薬、ピルというと女性のものと思われがちだが、いよいよ男性用ピルが実用化される(米国およびその他の西側諸国では認可は未定)。しかも安価に販売されることになり、特に途上国での普及が望まれている。その開発の背景は生物多様性の問題とも関連して興味深い。 ピルと言えば、なぜこれまで女性用だったのか。答えは存外に単純である。男性用がなかったからだ。ではなぜ、男性用ピルの開発が進展されなかったのか。理由は意外にも薬学や医学によるものではない。製薬会社の採算の問題である。 グローバルポスト記事「Indonesia's birth control pill for men」(参照)では、その背景をこう説明していた。男性用ピルには素材の問題があるが、より大きな問題もあるとして。 But the larger impasse to male birth control pills has been ph

    terazzo
    terazzo 2011/04/01
  • ニューヨークタイムズが掲載した福島原発の放射線量グラフを眺める: 極東ブログ

    福島原発事故関連で多少気になることがあるので、備忘のために記載しておきたい。話題は、15日に実施された福島第一原発2号機の蒸気放出とその後についてである。 このところ野菜や水道水への放射性物質汚染が話題になっているが、これはいつどのように発生したのだろうか。何度となく繰り返される原子炉の圧力調整による蒸気放出や使用済み核燃料などが疑われる。実際にはどうだったのだろうか。 原発外部の放射線量について、経時的に見やすくまとめているニューヨークタイムズの「Radiation at Fukushima Daiichi」(参照)のグラフを見ると、第一原発の正門付近における放射線量で、15日と16日にかけて3度ほど、かなり高い山があることがわかる。この時点でかなりの放射性物質が放出されたのだろうと推測される。これはなんだったったかと過去のニュースを振り返って見て、いくつか疑問が湧いた。 グラフ情報の由

  • ミッション「二階から目薬」の背景: 極東ブログ

    福島原発事故について事態は依然深刻な状態にあるなか、後の検証ためになるかもしれない気になる点を備忘のためにメモしておきたい。 気になるのは、福島第1原子力発電所4号機の使用済み燃料プールの水について、米国時間の16日、米原子力規制委員会(NPC)グレゴリー・ヤツコ(Gregory Jaczko)委員長が米下院エネルギー・商業委員会で、すでに無くなっていると証言したこと、日政府による、あるとする見解が相違しているように見えることである。 ヤツコ委員長の証言はNPR「No Water In Spent Fuel Pool Of Japan Plant」(参照)からの孫引きだと次のとおりである。 "There is no water in the spent fuel pool and we believe that radiation levels are extremely high, w

  • 2月4日、エジプト争乱について: 極東ブログ

    エジプト情勢についてもうちょっと書いておくかな。BBCとか見ているとエジプト情勢の緊迫化という感じだし、ナバネセム・ピレイ国連人権高等弁務官によれば「確定的ではないが、300人程度が死亡、3000人以上が負傷したとの情報がある」(参照)とのこと。大変な事態だが、都市部市民生活の基盤崩壊による余波も大きいのではないか。予想されたように都市部の糧の争奪は発生している。時事「糧難、パン争奪で死者=備蓄に走る市民-エジプト」(参照)より。 大統領独裁体制の打倒を目指すデモが続くエジプトでは糧の入手が困難になってきた。経済活動がまひし、商業活動や物流に影響が出ている。主のパン価格が首都カイロでは4倍に高騰するなど品薄気味。1日付の独立系紙アルマスリ・アルヨウムによると、パン購入をめぐるトラブルで客が銃で撃たれるなど4人が死亡する事件も発生した。 報道によれば、パン屋の店主が値上げに反発したと

    terazzo
    terazzo 2011/02/04
  • エジプト暴動は軍部のチキンゲーム: 極東ブログ

    チュニジアの暴動から飛び火したかに見えるエジプトの暴動だが、これはおそらく、民主化とはあまり関係のない軍部のチキンゲームだろうし、緩和なクーデターと言ってもよいだろう。 エジプトの暴動で、近年の事態ですぐに連想されるのは、2008年のそれである。糧高騰によって政府公営販売所の品販売価格と市場価格の乖離が起こり、民衆が公営販売所に殺到して、暴動となった。死者は10人以上も出た。 同年はムバラク大統領が80歳になる記念の年でもあり、とりあえずの反体制派が中心となり、大統領の誕生日にストライキを計画した。このおりも、インターネットが活用されものだった。もっともエジプトでは強権政治が続き、かつチュニジアのように中産階級が厚くないことから、反政府勢力は運動の核とはなりえない。形の上では国際原子力機関(IAEA)事務局長エルバラダイ氏が帰国し民主化を語ったが、当面の動向として彼の支持層はないに等し

    terazzo
    terazzo 2011/01/29
  • どういう法的根拠でグーグルは尖閣ビデオ流出記録を開示するのだろうか: 極東ブログ

    政府が非公開とした尖閣ビデオがユーチューブに流出した問題で、検察が同サイトを運営するグーグルに対して投稿者の通信記録の開示を要請した。これに対してグーグルは「法律に基づく要請があれば、捜査に協力していく」と回答。さて、いったいどういう法的根拠だとグーグルは尖閣ビデオ流出投稿者記録を開示するだろうか。愚問かもしれないがわからない。存外に深い問題を秘めているかもしれないのでブログで愚考してみたい。 尖閣ビデオ流出から三日以上も経ち、NHKの7時のニュースでも毎日報道され、それなりに流出の真相解明が進んでいるのかと思いきや、実際に流出映像が投稿されたユーチューブ側での解明は進んでいない。 この件について今日のNHKグーグル“捜査には協力”」(参照)はこう報道している。 この問題で検察当局は、衝突事件の映像が流された動画投稿サイトの「ユーチューブ」を運営するアメリカの大手ネット企業のグーグルに対

    terazzo
    terazzo 2010/11/08
  • 尖閣沖衝突事件の中国人船長を釈放: 極東ブログ

    領海内である尖閣諸島周辺で7日海上保安庁・巡視船に中国漁船が衝突し、公務執行妨害の疑いで逮捕・送検・拘留されていた詹其雄(41)船長について、那覇地検は今日、処分保留の釈放を決定した。理由は、「船長がとった行動に計画性は認められず、我が国の国民への影響や今後の日中関係を考慮した」(参照)とのことで地検が外交関係に配慮したことを明確に示した。釈放時期は未定だが早急に実施されることだろう。 司法が外交に言及するなど、通常なら余計なことを口にして愚かなことだと見られがちだが、今回の地検対応はそれなりの意味がある。 日人の大方の印象は理不尽な中国の圧力に屈した菅政権の弱腰外交の影響を見ることだろう。この数日、中国側は詹船長釈放に向けてかなりの圧力をかけていたことがどうしても背景に見られてしまう。 国連総会出席で訪米した温首相はニューヨークの在米華人会合で「必要な対抗措置をとらざるをえない」(

    terazzo
    terazzo 2010/09/24
  • スウェーデン総選挙に見る社会民主主義政党の凋落: 極東ブログ

    スウェーデン総選挙についての日の報道を見ていて、ピントがずれているということはないのだが、同国が「社会民主主義のメッカ(Mecca of social democracy)」(参照)とも呼ばれる点も考慮し、少し補足したほうがいいかなという感じがするので簡単にふれておこう。 どういう選挙であったかという説明もかねて、20日付け朝日新聞「スウェーデン総選挙、中道右派政権続投 右翼政党も議席」(参照)から見ていこう。 【ストックホルム=橋聡】スウェーデン総選挙(比例代表制、定数349)は19日投開票され、フレドリック・ラインフェルト首相(45)の中道右派4党連合が計172議席を占めて勝利した。一方、「反移民」を唱える右翼政党が初めて国政に進出し、20議席を得た。イスラムへの「不寛容」の波が北欧にも及んでいることが浮き彫りになった。 ラインフェルト首相は20日、2006年に発足した中道右派政権

    terazzo
    terazzo 2010/09/23
  • なぜ月遅れ盆なのか?: 極東ブログ

    先日ツイッターで、なんでお盆が八月中旬なのか、七月の地域もあるのか、という話題があり、八月のほうは月遅れ盆で、七月は新暦のお盆ですよ、とツイートしたものの、月遅れ盆と旧暦のお盆の違いがうまく伝わらないふうであった。日では、大きく分けて三種類のお盆の時期がある。(1)旧暦七月、(2)新暦七月、(3)月遅れ盆(八月)である。一番多いのが月遅れ盆で、お盆といえばほぼ月遅れ盆ということになっている。なぜ月遅れ盆が一般的になったのか? お盆のことをネットで調べてみて、そのあたりのことがとんとわからなかった。いちおうウィキペディアにはお盆の項目があり、多少言及がある(参照)。 伝統的には、旧暦7月15日に祝われた。日では明治6年(1873年)1月1日のグレゴリオ暦(新暦)採用以降、以下のいずれかにお盆を行うことが多かった。 1. 旧暦7月15日(旧盆) 2. 新暦7月15日(もしくは前後の土日)

    terazzo
    terazzo 2010/08/14
  • [書評]ギリシア神話の語り:ブルフィンチや斉藤洋: 極東ブログ

    団塊世代の下になる私の世代までだと、ギリシア神話といえば、トーマス・ブルフィンチ(Thomas Bulfinch)がまとめた"The Age of Fable, or Stories of Gods and Heroes"の訳が定番ではないだろうか。タイトルの直訳は「寓話の時代:神々と英雄の物語」だが、日では「ギリシア・ローマ神話」となっていた。私は中学生のとき、角川文庫のけっこう分厚いで読んだ。辞典のようにも利用できるのが便利だった。 今でもあるのかと調べると、ある。上下巻に分かれるが「完訳 ギリシア・ローマ神話」(参照上巻き・参照下巻)となっている。映画「トロイ」(参照)がきっかけで復刻したようだ。 他に岩波文庫のがあったはず。調べると、こちらも、ある。一冊にまとまった「ギリシア・ローマ神話―付インド・北欧神話 (岩波文庫)」(参照)である。 角川文庫の訳は昔と変わらず大久保博、

    terazzo
    terazzo 2010/08/08
    中学一年生の時に英語教師に岩波のを中世騎士物語とセットで読まされた。
  • インフルエンザ菌を巡る話: 極東ブログ

    昨日のエントリ(参照)で一個所だけ「インフルエンザ菌」という言葉をそのままの形で入れておいた。「それは倫理性を単純に相対化するということではない。著者のインフルエンザ菌の予防接種の見解にも表れている」という部分だ。「インフルエンザは菌ではなくウイルスですよ」というご指摘が入るかもしれないとは多少思った。 細菌とウイルスを混同する人は少なくない(参照・参照)。私もよく事実認識の間違いや誤字脱字をする。幸い、この点ご指摘をいただいたが、この部分は、該当書「感染症は実在しない―構造構成的感染症学(岩田健太郎)」(参照)をそのまま受けたものだった。 子どもの命は貴重ですが、リスクを無くすことはできません。しかし、明らかなリスク減少効果をもたらす医療行為もあります。 明らかなリスク減少効果をもたらす医療行為には、乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防の目的で処方されるK2シロップなどもあるが、同書では予防

    terazzo
    terazzo 2010/07/23
  • [書評]感染症は実在しない―構造構成的感染症学(岩田健太郎): 極東ブログ

    「感染症は実在しない」(参照)とは刺激的なタイトルであり、また前半は修辞的な議論が饒舌に展開するきらいはあるが、内容はいたって正統的な医学的な立場で描かれ、著者の履歴からもわかるように米国標準の臨床も批判的に踏まえている点で、今後の日の臨床のありかたを展望する内容となっている。日の医療がどうあるべきかに関心をもつ人には、必読とまでは言えないものの、多くの示唆を得ることができるだろう。また、一般向けに書かれているではあるが、実は医療関係者にこっそりウケのよい書籍ではないかとも思えた。 書での、感染症は実在しないということは、端的に言えば、感染症というのは現象であるということで、細菌やウイルスが実体的に存在しないという話ではない。 興味深い例が書かれている。2009年、日の社会で新型インフルエンザが流行したとき、通常なら季節型のインフルエンザは終わる時期なのに、報道などではこの年は異

    terazzo
    terazzo 2010/07/23
  • [書評]クラウド誕生 セールスフォース・ドットコム物語(マーク・ベニオフ、カーリー・アドラー): 極東ブログ

    自分の人生の時間に歴史の暴風が通り過ぎることがある。しかし幸か不幸か巻き込まれもせず私は取り残される。そのことを確認するために静かにを読む。心を静めるために。セールスフォース・ドットコムとマーク・ベニオ氏の物語「クラウド誕生」(参照)を私はそう読み始めた。しかし、心揺すぶられる物語だった。 1964年9月生まれのマーク・ベニオ氏は、34歳の1999年3月、サンフランシスコの、ベッドが1つしかついていない賃貸アパートの1室でセールスフォース・ドットコム(Salseforce.com)を起業した。社員は3人のエンジニア。事務机もない。トランプ台と折りたたみ椅子で間に合わせた。窓からは美しいベイブリッジが見えた。壁には、ダライラマとアインシュタインの白黒写真を貼った。"Think Different(違う考え方をせよ)"と小さく隅に書かれているアップルのポスターである。 ベニオフは、ソフトウエ

    terazzo
    terazzo 2010/06/20