伊福部先生が旅立たれて11年。先日も「ゴジラ」シネマ・コンサートを公演したが、これも先生の生誕百年の伊福部昭音楽祭をキッカケとして誕生しました。既に5回を数えるステージで、毎回思い返すのは30数年前の東京音大の作曲学生だった頃の伊福部ゼミでの映画音楽の講義、日頃音大の授業やレッスンの中では映画に関しては一切触れないのですが、いつの時か「映画について興味のある方も多いようだから、一度学術的に講義しましょう」と仰られ、先生お手製の資料を用意してくれて、何度かに渡ってゼミの中で講義をして頂きました。これが所謂「音楽のフィルモロジー」と題した伊福部映画音楽論です。 伊福部昭関連本も数多くあるけれど、具体的に、例えば「伊福部昭の効用音楽四原則」を語ったものはあまりないですし、映画音楽の作り方を国別にカテゴライズしたり、あらゆる書法体系立てて示した本も、ボク自身目にしたことが無い。 ボクは一切学校での
