2013年度から、工業高校の学習指導要領に、3次元CAD実習の必修が加わった。7月24、25日の2日間にわたって開かれた、東日本建築教育研究会茨城大会の「製図分科会」では、必修化以降の教育現場からの実情が報告され、「いかに生徒に興味を持たせるか」といった教育上の創意工夫に加え、実習費に限度があり、フリーソフトを使わざるを得ないこと、生徒数に対してパソコンの台数が少なく、しかも、処理能力が低いため、印刷処理に時間がかかったり、時として動かなくなってしまう(フリーズ)があることが報告された。3次元CADの教育現場で何が起きているか。同研究会製図分科会の吉城守分科会主査(埼玉県立春日部工業高校建築科教諭)に聞いた。 地方自治体の財政難は、教育現場の実習費にまで影響を与えている。ある工業高校建築科教諭によると「半分の30万円ほどにされてしまった。そのため、実習に使う材料は先生方が集めてこなければな