ブックマーク / daikio9o2.hatenablog.com (19)

  • 風は軟風 - ライ麦畑で叫ばせて

    子どもの体重が10 kgを超えて久しい。抱っこをする自分自身への負担が、文字通り痛いほど感じられ、体力がないのはいけないと、最近は以前にも増して筋トレやランニングを意識してするようになった。 筋トレはNintendo Switch『リングフィットアドベンチャー』でする。キャラクターのレベルは現在105。レベルって、軽々と100を超えてくるんだなと。その割に筋肉が付いた感じはあまりしないが、しないよりは良いはずなので、緩く継続している。 ランニングは専ら自宅か会社の近所で済ませる。音楽は最近聴かない。音で周囲の危険を察知できるようにという考えもあるが、ランニング中に思考が音楽に支配されるのが嫌という側面もある。ブログのような駄文の構成や俳句仕事のことなんかを考えながら走ると、案外頭が冴えて、捗るので良い。 あと最近は、ランニングフォームを気にしている。脚を前に出すという意識ではなくて、重

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    tetsute 2023/06/21
  • 行く道、帰る道 - ライ麦畑で叫ばせて

    弊所の最寄駅でも、最近はリクルートスーツを纏った新卒採用者らしい若者が目立つ。背筋を伸ばし、我々の眼前には希望しかありませんといわんばかりの凜とした態度で、車内や改札前でたむろして、彼らは高尚な雑談をしている。あとは、改札を出たところできょろきょろと辺りを見回しながら誰かを待ち、あるいはわざとらしく、いささか大袈裟にふざけて自らの知性の低さをひけらかす学生たち。別に絡まれたり、とってわれたりすることなどあるはずはないのだが、私は毎朝、彼らの視界にはなるべく入らないよう、伏し目がちに、度を超えた早足で、地上へ続く階段を駆け降りる。 出社時間が特に決められていない私は、朝の通勤を急ぐ理由といえば、彼らのような華々しい、陽の世界に生きる人を避けることぐらいのものである。一方、帰路においては一応急ぐ理由がある。保育園に通う子の迎えや夕飯の調達という実務的な用事もあるが、それ以前に、さっさと家に帰

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    tetsute 2023/04/28
  • 教師よ、後ろ向きであれ - ライ麦畑で叫ばせて

    友人屋に立ち寄った折、「人間は自己肯定感が10割」と書かれた帯を見つけて笑った。肯定感の「こ」の字も知らない我々は、「人でなし」の烙印を押されたことになる。この先は、畜生という自覚をもってひっそりと生きてゆこうと思った。 さて、それぞれの専門性を持ち寄って仕事を進める特性上、自分の得意とする分野に明るくない人たちと議論することがしばしばある。すると、全てではなくとも、必要最低限の知識は理解してもらわねば議論が先に進まないという事態が発生する。そんなときは、一から十までは話さずとも(そんな時間も必要性もないことがほとんどだ)、あるところは誤魔化しながら、相手の理解度を推し量りつつ、説明をする。その説明が「わかりやすい」と褒められると素直に嬉しい。同時に、「何故そんなにうまいのか」と問われると、はて、と頭を悩ませる。 「元々は教師を目指しており、教員免許をとるための単位も一通り取得して知識

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    tetsute 2023/03/27
  • 感想40『斜陽』 - ライ麦畑で叫ばせて

    64. 太宰治『斜陽』(新潮文庫) 再読したい度:☆☆☆☆☆ 一言、圧巻である。作は、貴族に生まれた女とその家族の破滅を描く物語だ。斜陽、すなわち沈みゆく太陽。まさに表題の通りである。夕暮れ前、物語の始まりはあまりにのどかで、明るく、上品だ。その印象を担うのは少女の母親に他ならず、「陰」と「陽」という考え方をすれば彼女は作中唯一の「陽」といって良いように思う。作中において「日で最後の貴婦人」と形容された通り、彼女に関する描写、所作、言動からは、作り物でない美しさが熱をもって伝わってくるようだった。 そこから一家は、衰退の一途を辿ることとなる。その没落の詳細は是非作品を読んで味わって欲しいが、つまるところ、この作品は「日没」に真っ直ぐ向かっている。だが、細かくみていくと、実は章によって味わいがかなり異なる。全8章の中には手紙、あるいは遺書の内容だけで構成された章もあり、これらは作中でも異

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    tetsute 2023/03/09
  • 文芸ミュージカル「三毛子」へ参戦 - ライ麦畑で叫ばせて

    どうも、廃人あらため俳人の者です。 一昨年にお〜いお茶新俳句大賞で佳作特別賞をいただいて以来、どうも賞をもらう機会から遠ざかっているなと不思議に思っていたが、それもそのはず、そもそもお〜いお茶新俳句大賞以外に応募していなかった。 今年はいろいろな俳句コンテンストに応募しまくることを目標にも掲げ(2023年の目標)、今日まで既に3つのコンテストに応募した。 そして、うち1つは早々に結果が出た。やってしまいましたよ。入賞ですよ、入賞! 友人に言わせれば才能の爆発。もう感性爆発よ(感染じゃないよ)。爆発がとどまるところを知らない。 副賞としていただいたのが、能舞台版ひとり文芸ミュージカル「三毛子」のペアチケットだった。「能舞台」も「ミュージカル」も「三毛子」もその元となっている「吾輩はである」も全てが初めましてだったので、鑑賞するか否かかなり迷ったのだが、賞をいただいたのも何かのご縁と、行くこ

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    tetsute 2023/02/27
  • 感想39『雑談力』 - ライ麦畑で叫ばせて

    63. 百田尚樹『雑談力』(PHP文庫) 再読したい度:☆☆★★★ 「コロナ以降、学生の雑談力が低下している」という話を大学時代の恩師から聞いて、雑談については自分でも考えたいと思っていた。そんな折、図書館書を見つけ、手に取った。 まず、雑談とは何か。私も含め誤解している人が多そうだが、雑談は、話し手が一番興味のある話であって、聞き手の興味をうかがい話すのではない。すなわち、雑談の質は、話し手がどんな嗜好、思想なのかをオープンにする行為だ。 だが、話し手の好きなように語るのでは、聞き手はしっかりと聞いてくれない。話し手の興味は、聞き手にとって興味のないことであることが殆どだからだ。では、どんな工夫が必要か。ここでは3つにまとめて記したい。 まずは、ストーリー性。ただ時系列通りに出来事を語るのでは面白くない。映画でも小説でも漫画でも、話の順序、とりわけ「つかみ」は重要視されている。話の

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    tetsute 2023/02/17
  • 直感を疑わない - ライ麦畑で叫ばせて

    私の人生の「座右の銘」に突如躍り出た『直感を疑わない』(2022年の振り返り)への思いを語りたいと思う。 私は、選択するとか熟考するとか、何か人生の大きな決断と思われるようなことが得意ではない。だから、高い家電を選ぶとか、結婚するとか、家を買うとか、人生においてそれなりに大きなイベントと考えられることほど、悩まず即決する傾向にある。 「悩まず即決」という印象は他人から見た方が色濃いようだ。「決断力がある」などと形容されることもあるが、私自身はそうは思っていない。決断ではなくて、直感に従っているだけだからだ。 これはなにも、考えなしということではないのだ。直感というのは自分が生まれもった"ふるい"であり、考えるための明確な「判断基準」だと思っている。この考え方は大学時代の恩師の言葉によるところが大きい。それは次のような話だった。 私は、大学教員という職業柄、今の道を進もうと決断したのはいつ、

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    tetsute 2023/02/06
  • 2023年の目標 - ライ麦畑で叫ばせて

    例年通り、生活、仕事趣味からいくつか目標を掲げたい。 【生活に関して】 1. 首〜肩〜背中〜腰の痛み軽減 昨年11月くらいから凝り・張り・痛みが我慢できなくなって、鍼灸・接骨院に通っている。鍼・電気治療とマッサージを毎週受けているが、折角通うなら良くしたいのでストレッチや運動に気を遣っているところ。今年一年かけて習慣を定着させたい。 2. 体重1 kg減量 昨年達成できなかったため、継続目標。1 kg/yearの増加に歯止めをかけたい。上記のストレッチ、運動とも関連する。 3. 保険に加入する 3年目の継続目標。絶対入るからな! 絶対だからな! 【仕事に関して】 1. 論文1投稿 現在投稿中の内容の他に、もう1。周りからは2というプレッシャーを感じないでもないが、それほどの才能がないことは私が一番わかっている。 2. 1つ1つの報告を大事に 学会や委員会での発表・報告に慣れが生じ始

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    tetsute 2023/01/05
  • 2022年の振り返り - ライ麦畑で叫ばせて

    振り返りをしないうちに年が明けてしまった。昨年の初めに掲げた6つの目標(2022年の目標 )に沿って一年を振り返る。 【生活に関して】 1. 保険に加入する→× 堂々の二年連続失敗。入る気ないなコイツ。いや、ずっとよくわからんのよ。いいじゃない、何も残さず、静かにいなくなったって。 2. 座右の銘を決める→○ 年の初めにいろいろ候補を挙げたが(座右の銘候補を考える)、いま決めた。「直感を疑わない」だ。挙げた候補にない、全く新しい言葉のようだが、個人的にはそうでもない。当然、はじめから直感でそう思っていた(これはウソ)。詳しくはまた別の記事にまとめたい。 【仕事に関して】 1. 課題を完遂→○ 前任者のお膳立てがあってのことだが、順調に思う。報告会は終了し、今まさに報告書を仕上げている最中。 2. 学会発表を2件→○ 馴染みの内容で一件、新しいところで一件の目標だったが、先に新しい方だけ完了

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    tetsute 2023/01/04
  • 感想37『冬の蜻蛉』・『峠の声』 - ライ麦畑で叫ばせて

    59. 伊集院静『冬の蜻蛉』(講談社文庫) 再読したい度:☆☆☆☆★ あっさり読み進められるけど味わい深い、7つの短編が収録されている。料理に例えるなら、なんだろう、塩鍋だろうか。読みやすいのは、語りが淡々としているのと、定番の型に当てはめられる話がほとんどだからだろう。もちろん、その型におさまりきって縮こまっていないところが面白さであり、味わい深さである。ただ、結末が明確に描かれず、シメの炭水化物がしっかり欲しいかなという印象のものもあった。 優劣付け難い作品たちであるが、あえて一番のお気に入りを挙げるなら、『チルドレン』だろうか。いい年の男が初恋の女に幻想を抱いて遠く訪ねてきたところ、ぼったくりバーに連れ込まれてしまうのだが、実は……。 60. 伊集院静『峠の声』(講談社文庫) 再読したい度:☆☆★★★ 図書館シリーズ。『冬の蜻蛉』が面白かったので借りてみた。珍しく同じ著者の作品を続け

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    tetsute 2022/12/23
  • 緑の閃光 - ライ麦畑で叫ばせて

    私がグリーンフラッシュを見たのはこの海だった。 この海と一口にいっても、当然ながら太平洋は広大だ。洋上に浮かぶ船で体感するそれと、今こうして、防潮堤に腰掛けながら眺めるそれは、空間的には繋がっているにしても、果たして一括りにして良いものか、些か疑問ではある。 日没の直前に、太陽が緑色の閃光を放つことがある。空気のきわめて澄んだ日に、水平線や地平線を遮るものがない場所で起こるこの現象は、グリーンフラッシュと呼ばれている。 私はそれを、この太平洋のど真ん中で見た。見渡す限り水平線。穏やかな夕暮れ時は、緑の閃光にとって好条件この上ない場所だった。 その一瞬の閃きは、私の悩み、そして私という存在がいかに矮小であるかを知らしめた。 「太陽は、太平洋には絶対沈まないんだって」 粉雪がちらつく街路を歩きながら、彼女は言った。 私の実体験を交えつつ、反例ならばいくらでも挙げられたが、そのときの私は、短く微

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    tetsute 2022/12/14
  • 感想36『2017年版夏井いつきの365日季語手帖』 - ライ麦畑で叫ばせて

    58. 夏井いつき『2017年版夏井いつきの365日季語手帳』(マルコボ.コム) 再読したい度:☆☆★★★ 図書館シリーズ。1日1句、全365句が味わえるようになっているのを、2週間弱で堪能した。取り上げられた俳句は写実的で基的なものが多い印象。調べると年ごとにシリーズ化して出ているようなので、例句を比較する意味でも、別の年のを読みたくなった。以下では、各月で印象的だった句を紹介していくことにする。 1月4日「歌留多」 かるた切る心はずみてとびし札 高橋淡路女 お正月の楽しい一場面が目に浮かぶ。しかしカルタというのは一枚一枚が厚いし滑るし当に切りづらい。 2月23日「梅」 つやつやと梅ちる夜の瓦かな 栗田樗堂 街灯に照らされて「つやつやと」梅の花びらが映えているのだろう。それが夜の瓦という闇に吸い込まれていく。 3月9日「春雨」 春雨やゆるい下駄貸す奈良の宿 与謝蕪村 春雨が降ってきて

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    tetsute 2022/11/21
  • 感想35『遮光』・『魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?』 - ライ麦畑で叫ばせて

    56. 中村文則『遮光』(新潮文庫) 再読したい度:☆☆☆☆★ 冒頭の印象はZAZEN BOYS『ASOBI』の世界観だった(曲を知らない方は下の動画を見ていただきたい)。主人公の男は、女や友達の話を全く聞いていない。バカのふりをして、でも研ぎ澄まされた感性を持ち合わせているふうを装って、当のところはやっぱり心ここにあらずなのだ。それが曲の内容とマッチする。今まで、曲中の男女を想像するとき、聞かれてもいないのに変な話をしてくる女がおかしいのだと思っていたが、実際は全然話を聞いていない男の方が狂っていたのだと、この小説を読んではっとした。 詳細は伏せるが、主人公の男は狂っている。狂うバックグラウンドは前から整っていた。そして、ある悲しい出来事をきっかけに、脆くも一人の人間が崩壊していく。そのさまを、この小説は生々しく描いている。誰かを演じることでしか、男は正気を保てなくなっていた。自分が

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    tetsute 2022/11/19
  • 埃舞い、光を掴む - ライ麦畑で叫ばせて

    息子が一歳になった。 彼にとっては自分の力でできることが増え、また我々はそれに応じて気付かされることが多い毎日だ。 彼の微笑ましい動作の一つに「手をぐっと握り、ぱっと開く」を繰り返すというものがある。光り輝くものを指して、我々大人は手をパーに開いたまま手首を捻って手のひらと甲を交互にみせてやる(歌『きらきらぼし』の手遊びといえばわかりやすいか)のだが、どういうわけか、これをみると彼は「ぐっ、ぱっ」をするのだ。 はじめは大人の真似をしようとしても出来ず、結果的にこの動作になっているのだと思った。それも恐らく一因だろうが、どうやら少し違った意味もありそうなことに、最近気がついた。 彼の目、「ぐっ、ぱっ」の手、その延長線上に必ず光源がある。光源に向かって手を伸ばしている。彼は、光を掴もうとしているのではないか。手にすることのできる物体とその他の事象との境界が、彼にはまだないのではないか。『名月を

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    tetsute 2022/11/16
  • 韓国くいだおれ出張記 - ライ麦畑で叫ばせて

    異国の地へ6泊7日の「くいだおれ」の旅へ行ってきた(当は仕事だよ)。 舞台はこちら。写真ですぐにおわかりだろう。そう、韓国は釜山の海雲台(ヘウンデ)である。 初日は到着が遅かったのでホテルでカップラーメンべながらビールを一杯。日語や英語の説明が皆無なので、何分待てば良いかもよくわからなかったが、ほぐしながら適当な時間でいただいた。やさしいお味。 こちらはパッケージ通り、激しいお味。ビールが進んだ。 昼間にヌタウナギの塩焼きとプルコギをしこたまべた後(写真は撮り忘れた)、夜も強気に焼肉へ。肉は焼いただけで美味! よって最強! 付け合わせのカニ(ヤンニョムケジャンというっぽいが)は異常な辛さで悶絶手前。 ホテルのバイキングで朝から辛めのキムチ。皿によそったのは二日目くらいまで。あとは優しいシリアルや生野菜で自分の胃を気遣う毎日。ちなみに、箸はどこでも金属で、角が鋭く、硬いし重い。か弱

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    tetsute 2022/10/13
  • 花火の終わり - ライ麦畑で叫ばせて

    故郷で毎年8月上旬に開催される花火大会が、今年は荒天で延期になった。代替日は約1ヶ月後の9月上旬だった。 当初の日程は乗船出張の直前であり、調査の準備などで忙しかったことと、感染対策でなるべく外出を避ける必要があったこととで、帰省を兼ねた観覧を諦めていた。しかし、開催が延期されたことで、代替日は下船直後の休暇のタイミングとなり、一泊二日の弾丸ツアーではあったものの、晴れて何年かぶりの花火観覧が実現した。 花火観覧といっても、我が家では打ち上げ場所に行くことはしない。自宅にあるささやかな屋上から、夕飯をべながらゆったりと眺めるのだ。 代替日も天候が怪しく、夕方には一時小雨を浴びながらも、せっせと屋上での花火観覧兼ビアガーデンの準備を進めた。結局、浮き立って準備開始が早すぎた。馬鹿話をしつつ酒を飲み、天候の心配をしつつ焼肉をいながら、花火の開始を2時間待った。 途中、父の再就職先の話になっ

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    tetsute 2022/09/24
  • 感想32『陽だまりの彼女』・『午後の曳航』 - ライ麦畑で叫ばせて

    51. 越谷オサム『陽だまりの彼女』(新潮文庫) 再読したい度:☆★★★★ 見慣れないが私の棚に入っていたので、おやと思い手に取った。のものが棚の整理中に紛れたことを数ページ読んで確信した。 学生時代に互いに恋心を抱いていた男女が、取引先との打ち合わせで運命の再会を果たす。序盤はゴリゴリの恋愛ものの雰囲気で、甘ったるくて何度か読むのをやめようと思ったのは内緒だ。 中盤まで辛抱すると、少々意外な展開を見せ始める。彼女がどこか普通でないのだ。彼女という「謎」を知りたい感情が、ページをめくる手を加速させた。終盤に差し掛かると、話がどう着地するのか気になって仕方がなかった。だが、読んでいる途中で、ある程度結末の予想がついてしまったのも内緒だ。 52. 三島由紀夫『午後の曳航』(新潮文庫) 再読したい度:☆☆★★★ 図書館シリーズ。タイトルに惹かれて借りた。曳航(えいこう)とは、船がものを引っ

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    tetsute 2022/07/26
  • 3000円60回払いという生き方 - ライ麦畑で叫ばせて

    ゴールデンウィークは出張の代休を利用して7連休にした。そして、初日から6日間をと私の実家への帰省に費やした。交通手段は息子が飽きたり暴れたりしてしまったときのことを考えて、レンタカー。ワイルドで狂気的なドライブ、怒りのデスロード、死のカーアクション。そんなハリウッド級の大スペクタクルを期待して望んだ帰省だったが、終わってみれば案外平和なものだった。 初日、東北道の渋滞を懸念して常磐道経由での実家へ向けて出発した。途中、当然のごとく大雨に見舞われる。長距離ドライブに出るといつもこうだ。雨男の友人は「マックス! 怒りの労働中!」のはずだが。 雨でスピードが出せなかったこともあり、結局7時間をかけて実家に到着した。孫との久々の再会が嬉しかったのか、義父はよく酒を飲んだ。私は嗜む程度で抑えておいた。の実家で失態を犯すことはできないし、まだ旅の初日でもあったし。 あとは、息子が飼いと決闘して

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    tetsute 2022/05/10
  • 日本酒4『無手無冠 酒槽一番汲み』・『亀泉酒造 上撰辛口 土佐の地酒』 - ライ麦畑で叫ばせて

    ろばた焼仙樹 店〒780-0052 高知県高知市大川筋1-3-47 088-823-7769地図や店舗情報を見るPowered by ぐるなびr.gnavi.co.jp 今回は、昨年の高知出張の際に立ち寄った店『ろばた焼 仙樹』にて味わった日酒2種をご紹介。偶然一人で立ち寄った店だが、高知をよく知る上司もしばしば利用する(上司が帰るときにすれちがった。あぶねえ)人気店のようで、料理も酒も美味しくとても気に入った。今年も出張がありそうなので是非行きたいし、家族や友人との旅行の際にもおすすめしたい。 お店のおばさんも当に良くしてくれて、会議前日というのに一人でガバガバ飲んでしまった。ビールを引っ掛けた後にたっぷり6合(記録&記憶にある分は……だが)、6種類ほど飲み比べてきたので、高知のお酒紹介は次回も続く予定だ。 6 無手無冠 酒槽一番汲み 評価:まじか(S) 日酒度:+2.7 酸度:

    日本酒4『無手無冠 酒槽一番汲み』・『亀泉酒造 上撰辛口 土佐の地酒』 - ライ麦畑で叫ばせて
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    tetsute 2022/01/30
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