2005年、「マンデート難民」(UNHCR・国連難民高等弁務官事務所の基準によって難民であると認められた人々)のクルド人の父子が、日本で収容された翌日に国籍国のトルコへと強制送還されてしまう事件が起きた。それから20年近くが経った今、第三国に受け入れられた家族は、ニュージーランドの市民権を取得していた。父のアハメット・カザンキランさんは、レストラン経営で多忙な日々を送っている。 2023年5月7日、私用で来日した父のアハメットさんが、当時を振り返り、インタビューに応じてくれた。 「法律を作るもの人間、壊すのも人間――」 そう語るアハメットさんは、日本で審議中の入管法についてどのように感じているのだろうか。 クルド人は「国を持たない最大の民族」として知られ、主にイラン、イラク、トルコ、シリアなどで暮らしている。少数民族として各地で迫害を受けてきたが、日本では、トルコ出身のクルド人が難民認定さ
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