トランプを支持した民主党系労働者 「打倒トランプへの険しい道のり」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50664)で述べたように、選挙後に現地入りした筆者が、民主党の党幹部、陣営関係者、議員らの口から耳にする内部批判は、1つは大統領選挙の候補者、政治家の人材をめぐる問題であるが、もう1つは陣営幹部の選挙戦略に向けられていた。 反省のポイントは、オハイオ州、ペンシルベニア州などの白人労働者票に対して有効なメッセージを打ち出すことを優先しなかった点だ。 しかも、彼らが悔やんでいるのは、製造業の疲弊に象徴される「格差と雇用」が有権者の関心事だった兆候を十分に掴んでいたのに、対応を重視しなかったことだ。 労働組合系の米民間団体「ワーキング・アメリカ」は、2015年12月から2016年1月にかけてオハイオ州とペンシルベニア州(主としてクリーブランドとピッツバーグ