川勝知事がリニア着工に反対する根拠の一つに「絶滅危惧の野生生物の保護」がある。ところが、絶滅危惧種のアカウミガメの産卵地への球場建設は推進している。ジャーナリストの小林一哉さんは「川勝知事の『環境保護』は、リニア反対の名目にすぎないことがよくわかる」という――。 川勝知事が主張する環境保護の「ダブルスタンダード」 静岡県の川勝平太知事が、県内に生息するいずれも絶滅が危惧される野生生物の保護について、「リニア問題」が関わるか否かで全く正反対の主張を繰り広げている。 その生物とは、太平洋に生息するアカウミガメと、大井川に生息する川魚・ヤマトイワナだ。アカウミガメは国際自然保護連合(IUCN)や環境省から、ヤマトイワナは静岡県の絶滅危惧種にそれぞれ指定されている。