若手社員から「お世話になりました」と三くだり半を突き付けられないために企業は何をすべきか、というのはもはや日本経済の課題と言ってもいいだろう。 そんな中でちょっと前、「もしやこれが解決策では?」と人事担当者たちが色めき立つようなニュースがあった。「ホワイト企業」として知られるパナソニックが、「離職が多いとされる若い世代の定着にもつなげたい」として、「社内運動会」を催したのだ。 2月22日、東京・渋谷の国立代々木競技場で開催されたこの運動会は、入社5年目までの若手社員約1200人が全国の拠点から集った。もちろん、参加者はすべて出勤扱いで、勤務地から会場までの交通費などは全て会社負担だという。 では、なぜアップデートだ、働き方の多様性だという現代に、気合いと過重労働がビジネスモデルに組み込まれた昭和企業のイベントがゾンビのようによみがえったのか。若手社員から「交流の場がほしい」との要望が出たか