新潟県小千谷市の闘牛をご存じだろうか。「牛の角突き」と呼ばれる伝統行事で、国の重要無形民俗文化財にも指定されている。この行事が実は、少しずつ姿を変えているという。「動物虐待をやめて」という愛護団体の声がこの山深い地域にも届き始め、“対策”に乗り出したからだ。近年、欧米を軸とした愛護団体の訴えは勢いを増すばかり。動物園や水族館、サーカスなどで動物を使うことを禁じる国・地域も出現し、「動物を守れ」の声は日本の伝統行事にも及んでいる。伝統と動物愛護。その接点を各地に訪ね、そして見えてきたものは―。(Yahoo!ニュース 特集編集部) 「俺はねえ、大相撲よりも面白いと思ってんだ」と間野泉一さん(65)は言う。小千谷闘牛振興協議会の会長で、約400年前から続く「牛の角突き」を守っている。「人間だったら多少の駆け引きもあるけど、牛はいつも全力だもん。『相手が白鵬だからきょうはちょっと(負けても)いいや