高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の建屋直下にある断層が活断層ではないと結論づけた原子力規制委員会の有識者会合の報告書案について、別の専門家から意見を聴く会合が25日あった。活断層ではないとの結論は了承された。有識者会合は今後、報告書として規制委に提出する。 有識者会合は7月、現地調査の結果などから、もんじゅの原子炉建屋直下を通る断層が「少なくとも過去12万~13万年前以降は活動していない」とし、活断層ではないとする報告書案をまとめた。 25日の会合では、報告書案について活断層の専門家ら4人から、「調査から分かることの限界についての記述が欠けている」「調査が尽くされておらず検討が不十分」などの指摘が出た。有識者会合は、今後の課題として報告書に追記することなどを決め、了承された。 規制委は報告書を「重要な知見の一つ」として、新規制基準に基づく審査で扱う。(杉本崇)