東京都議会議員選挙が民主党の歴史的大勝利に終わり、麻生首相が衆議院解散の日程を「予告」した。しかし、古賀誠選対委員長の辞任表明、反麻生派の「両院議員総会」開催要求など、自民党内の混乱は続いている。 首相は「公認権」「人事権」「解散権」を持って与党内を掌握するとされている。しかし、自民党内は麻生首相がこれらの権限行使に失敗したことで混乱している。 「小選挙区比例代表並立制」導入で 強力になった首相の権限 94年の選挙制度改革によって「小選挙区比例代表並立制」が導入された。その結果、首相が持つ「公認権」「人事権」「解散権」は強化された。「中選挙区制」時代、自民党は1つの選挙区に複数の候補者を擁立した。その中には森喜朗氏、渡部恒三氏など無所属として派閥の支援を受けて初当選を果たすケースも多々あった。 また、首相は派閥が提出した「推薦リスト」に基づいて内閣改造・自民党役員人事を行ってきた。