『週刊ダイヤモンド』特別レポート ダイヤモンド編集部による取材レポートと編集部厳選の特別寄稿を掲載。『週刊ダイヤモンド』と連動した様々なテーマで、経済・世相の「いま」を掘り下げていきます。 バックナンバー一覧 2019年のノーベル化学賞が、旭化成名誉フェローの吉野彰氏ら3人に授与されることに決まった。吉野氏はパソコンやスマートフォン、電気自動車(EV)などの内部に組み込まれる「リチウムイオン2次電池」の発明者の1人。過去の業績によって国内外の化学関係の主要な賞を総なめにしてきており、「もはや残るはノーベル賞だけ」と言わていた。受賞に際して、2018年10月31日に公開した同氏のインタビューを再配信する。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 池冨 仁) ――数年前から、吉野さんは「ノーベル賞に最も近い男」と言われてきました。とりわけ、世界の自動車産業で電気自動車(EV)が盛り上がってきた20
ことしのノーベル化学賞の受賞者に、スマートフォンなどに広く使われ、太陽発電や風力発電などの蓄電池としても活用が進む「リチウムイオン電池」を開発した、大手化学メーカー「旭化成」の名誉フェローの吉野彰さん(71)ら3人が選ばれました。日本人がノーベル賞を受賞するのは、アメリカ国籍を取得した人を含めて27人目、化学賞では8人目です。 ことしのノーベル化学賞に選ばれたのは、 ▽大手化学メーカー「旭化成」の名誉フェロー、吉野彰さん(71)、 ▽アメリカ・テキサス大学教授のジョン・グッドイナフさん、 それに▽アメリカ・ニューヨーク州立大学のスタンリー・ウィッティンガムさんの3人です。 吉野さんは大阪府吹田市出身で71歳。京都大学の大学院を修了後、旭化成に入社し、電池の研究開発部門の責任者などを務めたほか、おととしからは名城大学の教授も務めています。 吉野さんは、「充電できる電池」の小型化と軽量化を目指
by Andy Armstrong MITとSamsungが、現在のリチウムイオン電池で使われている液体状の電解質に代わる、固体電解質を開発したと発表しました。これによって、バッテリーの寿命が「ほぼ無限」まで延びるほか、安全性が向上し、耐寒性もアップすることがわかっています。 Samsung, MIT find way to make batteries with ‘indefinite’ lifetime – The Korea Times http://www.koreatimesus.com/samsung-mit-find-way-to-make-batteries-with-indefinite-lifetime/ Going solid-state could make batteries safer and longer-lasting | MIT News http://n
信州大学繊維学部 教授の村上泰氏とエヌ・ティー・エスは2014年6月18日、100℃の温度下で1.5V、数mAの電力を得られる発電素子を開発したと発表した。実際に信州大学繊維学部においてLEDを点灯させるデモンストレーションを実施した。 発電の原理については現在究明中としながらも「化学電池や半導体電池とは異なる新しいタイプではないかと考えている」(村上氏)とし、「実用化や原理究明をスピード感を持って進めていくため、あえて発表に踏み切った」(同氏)という。熱を用いた発電素子としては、ゼーベック効果を用いた熱電変換素子があるが、今回開発した素子は温度差がなくても発電するため、「同効果を用いたものではない」(村上氏)との見解を示した。
シンガポールの国立大学 南洋理工大学(Nanyang Technological University :NTU)の研究チームが、スマートフォンならわずか 2 分間で 70% も充電でき、寿命も 20 年と長い次世代のリチウムイオン電池の新技術を開発したと発表しました。 リチウムイオン電池は様々な電子機器のほか、電気自動車にも使用されています。この技術を用いることで、電気自動車なら大体 5 分で充電できるそうです。電池寿命も従来の 10 倍ほど延びたとされているので、交換サイクルが拡大されます。特に自動車業界には大きなインパクトを与える研究成果です。 発表によると、同研究チームは電池のアノードに既存のグラファイトの代わりに、新開発の二酸化チタンナノチューブを使用しており、これによって 500 回程度の従来製品の充電サイクルを大幅に増やすくことに成功したそうです。 この技術の要は二酸化チタン
レアメタル使わない電池開発 10月17日 5時48分 パソコンや携帯電話などに使われるリチウムイオン電池を、価格の変動が大きいレアメタルの一種、コバルトを使わず作り出すことに、大阪大学などの研究グループが成功しました。価格も安く、より軽いリチウムイオン電池作りにつながると期待されています。 新たなリチウムイオン電池の開発に成功したのは、大阪大学の森田靖准教授と大阪市立大学の工位武治特任教授らの研究グループです。パソコンや携帯電話などに使われるリチウムイオン電池を作るには、レアメタルの一種、コバルトが欠かせませんが、コバルトは生産が特定の国に限られ、国際的な価格の変動が大きいことが問題となっています。そこで研究グループでは、石油から作り出した「臭化トリオキソトリアンギュレン」という有機物質に着目し、コバルトの代わりに使ったところ、従来の2倍近い電気を蓄えられるリチウムイオン電池ができたという
リチウムイオン電池の原料に不可欠なレアメタル(希少金属)を使わず、大容量バッテリーを開発することに、大阪大の森田靖准教授と大阪市立大の工位武治特任教授の研究グループが成功した。英科学誌ネイチャー・マテリアルズ電子版に17日、発表した。 携帯電話やノートパソコンに搭載されるリチウムイオン電池は、プラス極内にレアメタルを含む無機性のコバルト酸リチウムを使用するため、レアメタルの高騰に伴いコスト面が問題化している。有機物を代用した例もあるが、電気容量や充電回数の寿命で劣っていた。 研究グループは、プラス極にレアメタルを含まない有機分子「トリオキソトリアンギュレン(TOT)」を使用。有機分子は結合が不安定とされるが、独自の技術でTOTを制御してバッテリーを設計したところ、リチウムイオン電池の1.3〜2倍の容量が得られた。 【関連記事】 〔写真特集〕トヨタのEV試作車 肝臓・肺疾患の遺伝
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