大阪市から土地の明け渡しを求められた訴訟で7月に敗訴が確定した大阪・道頓堀の名物たこ焼き店「大たこ」が、市道側にせり出す形で新たな屋台を出して営業を続けていることがわかり、市は25日、店側に屋台を撤去するよう文書で指導した。 平松邦夫市長は「法秩序に対する挑戦で、到底許されるものではない」と憤っており、年内にも行政代執行による強制撤去に踏み切る。 大たこは1972年頃、大阪市中央区の太左衛門(たざえもん)橋の南側の市有地(約4・4平方メートル)に開業したが、大阪高裁が今年1月に不法占拠を認めて明け渡しを命じ、最高裁も店側の上告棄却を決定した。 市によると、11月22日、大阪地裁の執行官に、店側から自主的に撤去したという連絡があった。 ところが同日、市職員が現地を確認したところ、空き地となっている元の場所よりさらに市道中央寄りに約1メートルせり出す形で新店舗を設置してたこ焼きを売っていた。