コラムハードウェア第2回 DJIの周到な知財戦略 ー 狙いはあの国?こんなものまで特許が成立している?ドローン専門弁理士が解説!知財戦略を通して見えてくる「ドローンビジネスの未来予想図」 みなさんこんにちは、株式会社Drone IP Lab代表取締役 弁理士の中畑です。前回の連載では、世界のドローン特許事情を俯瞰しました。第2回は、ドローン王と言っても過言ではないフランク・ワン氏が率いるDJIの知財戦略をみていきます。今や世界シェア7~8割とも言われているDJI。彼らはどこを目指しているのか、知財戦略から読み解いていきたいと思います。 図1は、国ごとに見たDJIの特許出願件数です。 トップはPCT出願と呼ばれるもの。PCT出願は、特許協力条約によって定められた国際出願です。PCT出願を出しておけば、条約加盟国である152か国(平成29年3月現在)に対してスムーズに出願手続きを進めることがで