驚いたのは、ファミコンをやってるときに、サウンドトラックが4本しかありませんと、音のディレイもありませんと、それで音楽を表現しないといけないと。そんなもんで音楽なんてやれませんよね。 (インタビュアー)20年前にファミコンでサウンドをつくるのは、とても大きな制約があったんでしょう。 メモリの制約が大きかったですね。だから、オープニングとエンディングはなんとか3トラック使いますけど、中身は2トラックでお願いしますと。当時はサウンドの時代で、プロの作曲家にゲーム音楽を頼もうとすると、メロディとハーモニーでしか勝負できなくて、 サウンドでは勝負できないということで、そういう連中はみんな拒否したわけです。 「3トラックで音楽ができるわけがない」という声も聞かれたんですが、 僕から言わせると、「それは力がないからだ」ということになるわけです。バッハの「フルートのための無伴奏パルティータ」は、フルート