困難なプロジェクトをどのようにして成功に導くか。この普遍的な問いに、映画『幕が上がる』は1つの答えを出している。 この映画製作は、本広克己監督がアイドルグループ「ももいろクローバーZ」(通称「ももクロ」)に興味を持ったことから企画された。ももクロがアイドルとして人気者であるとはいえ、彼女たちの主演映画を成功させるには、「アイドル映画はヒットしない」という現実を突破しなければならない。アイドルは役者としては素人だから、演技に目の肥えた映画ファンはアイドル映画を敬遠する。映画ファンが敬遠する企画には、予算がつかない。予算がつかなければ、作品の質も下がる。その結果、「アイドル映画」はつまらないという評価が上書きされ、ますます予算がつかなくなる。この悪循環に陥っているのが「アイドル映画」だ。この困難な状況を突破するにはどうすればよいか? ベストのスタッフが集い、はるかな高みを目指す 本広監督がとっ