そういえば、去年、父が死んだ。 父は、学生の頃は私と同じく絵が好きだったが美大にいけず他に行った。自身の両親を大層恨んでいて家で酒を飲むと愚痴っていた。いわく。長男なのに可愛がられなかった弟の方が可愛がられていた学費も何も出してもらえず妹の学費まで何故だか必死に働いて自分が払うことになった。地獄である。その父の妹を描いた油絵があった。ほこりを被りつつも長いこと飾られていた。家を建て直す時に父が捨ててしまったそうだ。他の絵もいつの間にか全て捨てられていた。私の描いているアニメイラストを見て「おまえ、パンツの出ている絵を描くのはけしからんぞ」と言われた。私はパンツ程度では全く卑猥と思わぬ駄目なオタクであった。うんこしている絵を描く羽目になったこともあります父さん、と返事しなかった。父に言ったら卒倒する。「そうですね、全くそのとおりだ」と答えた。万事そのように私は父と会話していた。私はまともな回