●研究の背景 植物は光のエネルギーを利用して、CO2と水から酸素と炭水化物を生成する光合成を行う。この光合成反応の一部を、光エネルギーを化学エネルギーに変換する光触媒などを使って人工的に行う、いわゆる「人工光合成」の技術は、地球温暖化の原因とされるCO2の削減および資源化の効果を持ち、脱炭素化に向けた基盤技術として注目を集めている。 この人工光合成で重要な役割を果たすのが、CO2を有用な化学物質に変換する固体光触媒だ。一般的に固体触媒は狙った反応だけを選択的に進めるのは難しい一方で、反応後ろ過などにより簡単に触媒を分離・回収することができる。そのため生成物の分離がしやすく、触媒をリサイクルできるため、実用性に優れている。 なかでも「再生可能エネルギーを有効に利用する」という観点から、太陽光のおよそ半分を占める可視光を活用できるものが望ましいとされ、開発が進められてきた。しかし、これまで開発
![(共同発表)可視光を駆動力とした高選択的かつ高効率な二酸化炭素変換を実現 | 関西学院大学](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5deb0ba2d2bc9b25b7cf99e90424c34ed44c4f7b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.kwansei.ac.jp%2Fcms%2Ftop_univ%2Ftop%2Fkwansei_ogp.jpg)