アメリカで4年ごとの大統領選のちょうど「中間」に実施される中間選挙は、大統領の「信任投票」といわれる。 米主要メディアは、上院では政権党である共和党が過半数を維持し、下院は野党の民主党が逆転して過半数を獲得すると報じている。こうした事態は、米国の有権者が過去2年のトランプ大統領の実績に合格点を与えたことを意味するのか。 米国史をひもとけば、政権発足後、最初の中間選挙ではたいてい政権党が議席を減らしてきた。まだ開票途中だが、今のところは「まあまあの出来」と言うことができるだろう。 一方、ほぼ半世紀ぶりの低失業率など、米国経済はすこぶる好調だ。それだけを考えれば、共和党は上下両院選で圧勝してもおかしくないはずだった。 結論から言えば、トランプ氏は負けて、勝った。 米国民の幅広い信任は得られなかった。だが、もともと自分を支持してきた層ではさらなる信任を勝ち取った。 アメリカ社会の分断くっきり 言