東博の法然展。浄土宗としては全開でご開帳している。秋に京博に巡回予定のようなので,むしろそっちが本番か。割と真っ金金な仏像や仏具が多く,金が残りやすい材質ということもあってか,保存状態よくいろいろ残している。この系譜に増上寺の「五百羅漢図」があると思うと納得する。東博での企画展ゆえに「五百羅漢図」も増上寺から借りてきて多数展示されていた。他だと浄土宗というわけではない當麻寺が曼荼羅を多数出展していて謎に気合が入っていた。當麻寺の曼荼羅の流布に浄土宗がかかわっていたとのこと。 仏像以外だと『往生要集』・『日本往生極楽記』(と慶滋保胤書状)・『選択本願念仏集』・高麗版大蔵経(増上寺所蔵)と,高校日本史や倫理の教科書で著者と作品名だけ載っていて機械的に覚える書籍類の実物があり,個人的にはこっちの方が楽しめた。逆に言えば文字だけの史料や墨跡が多いので,有名な絵や仏像をメインで見たい人はやや肩透かし