この時期、フィレンツェのお菓子屋やスーパーの店頭で目にするようになるのが、トスカーナの伝統菓子「Schiacciata con l’uva(スキアッチャータ・コン・ルーヴァ)=ブドウのスキアッチャータ」。収穫時期を迎えているブドウを使ったこのスウィーツは、トスカーナの伝統菓子でトスカーナの人達の大好物です。 ブドウのスキアッチャータの作り方はいつかイタリア好きの「マンマのレシピ」でご紹介できたらいいなと思いますが、このお菓子は日本人にとっては少々驚きのお菓子かもしれません。というのも、食べると「ジャリッ」というような食感がするのです。この「ジャリッ」の正体は「ブドウの種」。日本人なら種無しブドウを使うか、または種を取り出して調理するところですが、トスカーナでは種もそのまま使います。このため、食べる度に小さな種の粒の「ジャリッ」という歯ごたえが。最初は少々驚きますが、食が進むにつれ、この食感