『監獄の誕生―監視と処罰』(かんごくのたんじょう―かんしとしょばつ、フランス語: Surveiller et punir, Naissance de la prison)とはフランスの思想家ミッシェル・フーコーによる権力論の著作をさす。 1926年に医者の家に誕生したフーコーは、1946年に高等師範学校に入学し、哲学や心理学を学んで、リール大学で心理学講義の助手となる。博士号の学位論文では、『狂気の歴史』、『臨床医学の誕生』、『言葉と物』、『知の考古学』を発表し、これらが評価されて1970年にコレージュ・ド・フランスの教授となる。本書は、その後の1975年に発表された。この著作では、ニーチェに見られた系譜学アプローチが用いられ、刑罰の近代化の過程が分析されている。本書は、第1部「身体刑」、第2部「処罰」、第3部「規律・訓練」、第4章「監獄」から成り立っている。 フーコーによれば、ヨーロッパ