上場会社の社長交代は記者会見の形を取るのが一般的だが、1月26日に約14年ぶりの社長交代を発表したトヨタ自動車は違った。写真は同社の豊田章男社長、2021年12月撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon) [東京 1日 ロイター] - 上場会社の社長交代は記者会見の形を取るのが一般的だが、1月26日に約14年ぶりの社長交代を発表したトヨタ自動車は違った。オウンド(自社)メディア「トヨタイムズ」上でニュース番組として緊急生放送し、豊田章男社長は「ステークホルダー(利害関係者)の皆さまにできるだけ早く正しくお伝えするため、急遽このような場を設定した」と述べた。 「正しくお伝えするため」。この言葉に自社メディアを使うトヨタの狙いが凝縮されている。豊田氏は社長就任早々の2009年、米国リコール問題でメディアから叩かれた。10年の米ワシントンでの公聴会では、時にいら立ちをあらわにする