[ブロークンヒル(オーストラリア) 21日 ロイター] - 夏を迎えたオーストラリアの奥地にやってくるサンタクロースの移動手段は、トナカイが引く橇(そり)ではない。単発機「セスナ182」だ。 少なくとも、操縦士免許を持つデービッド・シュリンプトン牧師(57)は、そうやって信徒たちにクリスマスの祝福を与えに行く。数千人の信徒が散在する牧場や農場の広がる地域は、アイルランドの3倍近い面積がある。オーストラリア合同教会に所属するシュリンプトン牧師は、2003年以来、国内でも最も交通の不便なコミュニティーのいくつかを飛び回り、「迷える仔羊たち」に語りかけ、彼らの声に耳を傾ける。 しかし、オーストラリアが世界で最も厳格な水準の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策を導入した昨年は、それもほとんど休止した。「パードレ・デーブ」としては、エッセンシャルワーカー扱いを要求し、22万5000平方キ