金利という観点に照らして円高という「方向感」が予測できるとしても、多くの人が注目するのは円高の「水準」だろう。唐鎌大輔氏の分析。写真はドルと円の紙幣。2022年6月撮影(2023年 ロイター/Florence Lo) [東京 31日] - ちょうど1年前の本欄で「2023年の春以降の円安再起動警戒」と題したコラムを執筆した。同コラムでは需給面に照らして円安懸念が払しょくできないとの思いから「為替市場はオーバーシュートが常であるため125─130円のゾーンまで落ちてくる可能性はある」ものの「史上最大の貿易赤字などを背景にゆがんだ円全面安の部分は解消されまい」と述べた。 また、金利面に照らしたキャリー取引も追い風になるとも論じた。 現実を振り返れば、ドル/円相場の最安値は1月の127円台、円安は春以降に再起動し、キャリー取引というフレーズも多用される年になった。思惑通りにならなかった部分もあっ
![2024年の視点:円高ではなく「過度な円安の修正」=唐鎌大輔氏](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2bbc15d282688d6a1ea7c31f90f8607dc3526a85/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjp.reuters.com%2Fresizer%2FrKsftPGBXC05wB3Jms1ep1C8yC8%3D%2F728x381%2Fsmart%2Ffilters%3Aquality%2880%29%2Fcloudfront-us-east-2.images.arcpublishing.com%2Freuters%2FZLKHW6RGRJJPBL3D6FO4S2YV3M.jpg)