今回の陸上自衛隊のヘリコプターの事故には不可思議な点がある。 記事『陸自ヘリ墜落への“不可解な疑念”…「第8師団長が搭乗」「事故と判明」防衛省の異例の発表で「深まる謎」』では、その前提について述べた。 【写真】護衛艦「いずも」が、「自衛隊の戦闘機」の代わりに載せる「意外なもの」 ここではその詳細を説明しよう。 通常、自衛隊の指揮官は、着任したならば、まず自身を補佐する司令部を点検し、次いで隷下部隊を初度視察するとともに、担当区域の県知事、警察本部長などを表敬訪問する。 ここに筆者の疑念の第一がある。 着任わずか5日目の師団長が、担当警備区を超えて視察しなければならないほどの重要かつ緊急な事態とは、いったい何だったのだろうか。 むろん、師団長が担当警備区を超えて、ましてや、レッドゾーンである先島諸島を航空偵察するとなれば、陸上幕僚長(陸幕長)のみならず、防衛大臣にまで報告されていた可能性が大