2022年08月01日11:27 カテゴリ本 長い江戸時代のおわり 與那覇潤さんと対談した本が、きょう発売された。私の書いたあとがきを掲載する。 日本人は、世界にもまれな「平和を愛する国民」です。それは縄文時代から1万年以上にわたって積み重ねられた伝統であり、長い平和を維持して洗練した文化をつくった歴史を誇ってもいいと思いますが、それは世界史的にも稀有な幸運によるものでした。 島国だったことで大陸から攻撃されず、山の尾根に隔てられて内戦も起こりにくい地理的な条件があり、水田稲作の共同作業で「閉じた社会」が維持されました。その「家」を守る武士は、ユーラシアで戦争の最大の原因となった遊牧民に比べると弱体でしたが、さいわい海で守られ、江戸時代には「家」を守ることで250年も平和を維持しました。幕末は大きな危機でしたが、ヨーロッパの脅威に対して徳川家から薩長に政権交代して乗り切りました。このときも
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