伊那谷をもっと楽しく知るアイデアソン アーバンデータチャレンジは,地域課題の解決を目的に,地方自治体を中心とする公共データを活用した一般参加型コンテストであり,2016年は全国30拠点がエントリーしている。本稿では,これまでの伊那市立図書館(長野県)の地域アーカイブを活用したプロジェクト「高遠ぶらり」及び,2016年のアーバンデータチャレンジの拠点の一つである長野ブロックのキックオフイベント「伊那谷をもっと楽しく知るアイデアソン」を紹介する。 ●「伊那谷の屋根のない博物館」の「屋根のある広場」へ 伊那市立図書館(高遠・伊那)は,地域の自然環境とそれに働きかけてきた人々の暮らし,ヒト・モノ・コト全体を「伊那谷の屋根のない博物館」と考えている。その中で人々と共に知り,学び,アーカイブし,誰もが自由に編集し,新たなコンテンツを創造し発信するための基盤を整え,そのプロセスを共創し,図書館がそうした