奈良県大和郡山市で令和3年、女性を殺害し現金約3千万円を奪ったとして、強盗殺人や死体遺棄などの罪に問われたカメルーン国籍の無職、フォルゲ・ムンヤ・フィデル被告(31)の裁判員裁判が28日、奈良地裁(沢田正彦裁判長)で開かれ、検察側は無期懲役を求刑した。 検察側は論告で、被害者で同市の介護職員、笹岡順子さん=当時(56)=は事件当時、同居する被告の生活の面倒を見ていたと指摘。被告が高額な現金に目がくらんだ犯行で、笹岡さんが死亡するまで首を絞め、鼻と口をふさいだのは残虐だと述べた。 起訴状などによると、被告は3年7月9~12日、笹岡さんを殺害し現金約3千万円を奪った後、友人と共謀して遺体を運び、奈良市中町の雑木林に遺棄したとしている。 同月下旬に羽田空港から出国しようとしたところを見つかり、勤務先に偽名の履歴書を出したとする偽造有印私文書行使容疑で逮捕され、その後、強盗殺人容疑などで再逮捕され