世界遺産・原爆ドーム(広島市中区)近くの元安川にカキ料理を提供するカキ船が移転、営業を開始したことを受け、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議(ICOMOS=イコモス)」の幹部らが1日、現地を視察した。 グスタボ・アローズ会長は「この場所は聖なる場所。飲食する場はその意味を破壊する」と懸念を表明した。 移転を巡っては、市民らが「世界遺産としての価値を損なう」などと今年6月、河川の占用許可をカキ船の運営会社に出した国を相手に、許可の取り消しを求めて地裁に提訴している。 10月末に福岡市で開かれた年次総会にあわせて来日した一行はこの日午前、平和記念公園や原爆ドーム、営業中のカキ船を視察し、関係者から説明を受けた。 イコモスは2006年、原爆ドーム周辺で高層マンションの建設が始まったことを受け、規制を設けるよう勧告。カキ船の移転についても、日本イコモス国内委員会が今